まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

おススメ

とうさんの「ありがとう」

今日は5月20日。 三年前の今日まで、わたしはくも膜下出血になったとうさんが、 無事退院出来ると信じていられた。 三年前の今日、わたしは久しぶりにカウンセリングを受けていて、 仙台のとうさんのところへお見舞いに行かなかった。 意識があった最後の日…

20年前の思い出~青く広い空、そしてママチャリ~

面白そうなので、Yahoo!JAPAN 20周年企画に乗っかってみることにします。 1996年、わたしは山形県南部の小さな町に住んでいました。 前の年の春に、初めて母となるのと同時に夫が初めての転勤となったのです。 生まれたばかりの小さな息子を抱いて…

とうさんが娘の心に遺したもの

娘は文芸部に入っていて、主にショートショートを書いています。 その内容が「びっくりポン」でして。 愛する人を失った人の話ばかりなのです。 不慮の事故で愛する人を失い、呆然自失状態の主人公が、 いつもの道に突如現れた見たこともない路地に入って行…

クリスマスの思い出

とうさんがミッションスクール出身で、長らく母校で教えていた関係で、 わたしの実家ではクリスマスを特別なものとしてお祝いしていた。 11月のうちに、かあさんはりんごやらみかんの皮やらを細かく切り、 それをレーズンやナッツ類と一緒にブランデーに漬け…

「リトルプリンス 星の王子さまとわたし」について、ネタバレ大ありで考える

*おことわり この記事には公開中の映画「リトルプリンス 星の王子さまとわたし」の ネタバレが 大いにあります。 これからご覧になる方は十分ご注意くださるようお願いします。 「大人は数字が好きな生きもの」 サン・テグジュペリの原作にはそういう記述が…

「ドキュメンタリー」の落とし穴~「憎しみはいかにして増幅されたのか」(NHK)をみた~

戦後70年ということで放送された番組を、 今頃になって少しずつ見ています。 溜まっちゃったし、別に見ずに消しちゃってもいいかな?と思いかけたけど、 今だからこそ見ておかなければならないような気持ちになったので。 昨夜は夫が寝てしまってから 「憎…

異次元トラベラー

義父が入所している老人ホームへ行ってきた。 ケアマネさんに面会を今までどおりわたしが行うことになったと伝えるためだ。 先日の精神科への通院のあと、 案の定義父の荒れ方はすごかったそうだ。 自分の息子だと思い込んだ若い男性職員さんに向かって、 ポ…

母の顔

ボランティア先の老人ホームに、 とても認知症の進んだ女性が入所なさっている。 よだれがいつも垂れているのでよだれかけをし、 姿勢を保持出来ないので幅の広いベルトで身体を車椅子に保定されて。 歌の歌詞や紙芝居のセリフなどがきっかけとなり、 大きな…

「知らんやろ」と「心の動かない不幸」と。

たまたまつけたEテレの「ハートネットTV」で、 今年のハート展の入選作「知らんやろ」が紹介されていた。 わたしは終わりの方だけしか見られなかったけれど、 重い障害がある17歳の少女千春さんが書いた、 「知らんやろ」という詩に感銘を受けた。 千春さ…

はあ~・・・(ため息)。

娘の通う高校から来る学校通信でも、 学年だよりでも、学級通信でも、 保護者会の場でも、 とにかくありとあらゆる機会を捉えて学校側から言われているのが、 「難関国公立大学への合格率が下がっている。 もっと頑張らせるように」ということで。 やっと受…

無分別な国民→わけも分からず行う投票で多数を得た者→独裁

ドキッとするタイトルでしょう? 実はこれ、1948年から翌年にかけて発行された、 新制中・高向け社会科教科書「民主主義 上・下」からの引用で。 毎日新聞2015年6月16日付け第3面「火論」によると、 かのノーベル文学賞受賞者大江健三郎さんが、…

「チャンス」を娘と見た

5月9日分が今ごろ代休になったため、 娘と「チャンス」を見た。 「グロリア」(もちろん、ジーナ・ローランズ主演のオリジナル版)と 「チャンス」をTSU○AYAで借りて来て娘に選ばせたら、 「チャンスが見てみたい」と言ったので。 「チャンス」はわ…

とうさんの3回忌に

昨日はとうさんの命日だった。 2年前の昨日、午前10:56、とうさんは旅立ったのだ。 家族の誰にも看取られることなく、たった独りで。 わたしはその報せを、 郷里とこの町とを結んでいる高速バスの停留所で聞いた。 「おとうが・・・逝っちゃったって・…

かあさんの心の奥にあったものは

とうさんの3回忌が近付くに従って、 何故だかかあさんのことも思い出すことが増えた。 いろいろなことを思い出し、 思い出したことについてつらつらと考えを巡らせてみるんだけど、 どの思い出を入口にしても、 わたしの考えは同じところにたどり着く。 かあ…

保育園は「迷惑施設」について。

最近、マスコミで取り上げられることが多くなった「保育園建設問題」。 今日もつらつらとテレビを見ていたら、 銀座で街頭インタビューした様子が流れていた。 いかにも銀座マダーム、という体の70代女性は 「それは静かな環境で暮らしたいですからね」と、 …

流行ってるからってオカメインコを飼ってはいけませんよ!

スマステーションを見てびっくりしたこと。 世の中的に、実はインコが「来てる」のだそうで。 東京にも出来たという「鳥カフェ」の前には行列が出来ており、 皆さんお目当てのインコをなでたりして嬉しそうにしている様子が紹介されていました。 (インコと…

今年見た一番きれいな紅葉

今年見た一番きれいな紅葉は、 意外なくらい身近な場所にありました。 ご近所の公園で撮影した写真です。 21日はいい天気だったので、 枝の間から光が透けてとてもきれいでした。 もうちょっと写真を撮るのが上手ければ・・・。 時々茶会が開かれる、 古民…

レディ・ガガの「ラッシュ・ライフ」は必聴の名演です~トニー・ベネット&レディ・ガガ「チーク・トゥ・チーク」を聞いた その2~

このアルバムに関して、購入後間もない時期にすでに記事にしてるのですが・・・。 ごめんなさい! 全面的に訂正の記事を書かなければならなくなりました! これ、本当に素晴らしいアルバムです。 何度も聴いているうちにそう思えるようになりました。 トニー…

「星をまく人」を読んだ

買ってすぐ娘に貸したきりだったこの本。 家事の前にほんのちょっとだけ読むつもりだった。 でも、読み始めたら止められなくなった。 読みながら初めはぽろぽろと、やがて嗚咽が止まらなくなるほど泣いた。 アメリカのヴァーモント州に住む11歳のエンジェ…

「Rくんだって、お友達なんだからね!」

今を去ること12年前。 幼稚園の年少さんだった娘は、同じクラスのRくんにいじめられていた。 娘が行くところどこへでも付いてきて、嫌がらせしたり悪口を言ったり。 「Rくんが意地悪するから、幼稚園に行きたくない」 帰宅後毎日のようにグスグス泣きなが…

Stevie Wonder!!!Stevie Wonder!!!Stevie Wonder!!!

6月1日はスカパー!の無料放送日だった(らしい)。 もっと早く気付いていればウェス・モンゴメリーの番組なんかも録画出来たんだけど、 残念ながら時すでに遅し・・・残念。 せっかくなので、スティービー・ワンダーの2008年のライブを録画する。 今…

そんな日もあった、こんな日もあった、でも、ずーっとずーっと昔のこと

先日はボランティア活動の日でした。 「どこかで春が」「早春賦」「うれしいひなまつり」「青い山脈」と、 春を感じる曲を高齢者のみなさんと歌い、 「のっぺらぼう」の紙芝居、じゃんけんゲームなどで 約45分間楽しんだあと、30分間傾聴をしました。 わたし…

みしのたくかにと

大学1年の息子と中学3年の娘を育てております。 子育てをする上でのわたしのモットーは「みしのたくかにと」。 「みしのたくかにと、みしのたくかにと」と子供と接しております。 「みしのたくかにと」とは、児童書の題名です。 「みしのたくかにと」と書…

騎士の真価はその行動に表れる。~マイ・フレンド・メモリーを娘と見た~

マイ・フレンド・メモリー。 これは、是非子供たちに見せたいと思っていた映画だった。 わたしの、大好きな、大好きな映画。 これを、「お涙頂戴の難病モノ映画」と評しているレビューを見るたび、 血液が逆流しそうな気分になる。 違う。 この映画は、どん…

空を見る

わたしのかあさんが亡くなった。 入浴中の心臓発作で、苦しむこともなく、突然に。 信じられないくらい安らかな死に顔をしたかあさんに、 お気に入りだったブラウススーツを着せた。 納棺師の女性にきれいにお化粧してもらって、 とうさんが奮発した、素敵な…

Mちんのこと

「統合失調症」という言葉を見聞きするたび、 心の奥がずきん!と痛む思いがする。 Mちん。 元気でいるんだろうか。 病気は少しはよくなっただろうか。 薬でコントロール出来るくらいに。 Mちんは中学2年のときのクラスメイトだった。 いつも上機嫌で朗ら…