まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

騎士の真価はその行動に表れる。~マイ・フレンド・メモリーを娘と見た~

マイ・フレンド・メモリー
これは、是非子供たちに見せたいと思っていた映画だった。
わたしの、大好きな、大好きな映画。
 
これを、「お涙頂戴の難病モノ映画」と評しているレビューを見るたび、
血液が逆流しそうな気分になる。
違う。
この映画は、どんな状況に置かれても、想像力を使い、誇り高く生きることによって、
人生そのものが変わるのだ、ということを教えてくれる秀作だ。
それを教えてくれるのは、難病に侵されて歩くこともままならないケビン。。
それを彼から学ぶのは、父親による母親殺害の現場を目撃してしまった過去を持ち、
人生に絶望し、生きることを半ばあきらめてしまっていたマックス。
壊れゆく身体に、あふれる知性と想像力と勇気を持つケビンと、
身体こそ大きいが学習障害があり、引っ込み思案なマックスがタッグを組んだとき、
彼らは「Freak the maighty」(化け物勇者)とあだ名される存在になる。
ケビンを肩車し、マックスが街を歩く。
困っている姫君を助け、誇り高く、勇気を持って冒険に挑む彼ら。
そして、ケビンは文字通り命をかけて、
マックスがトラウマを乗り越えるきっかけを作り、この世を去ってゆく。
 
スティングが歌う挿入歌もすばらしい。
歌詞が書いてあるブログから引用させてもらおう。
 
When the broken are strong /挫けてしまった者が強くなる時
When the beaten are proud /打ちのめされた者が誇りを持つ時
When the twisted can stand /歪んでしまった者が立てる時
When the silenced can laugh /言葉を奪われた者が笑える時
When the hunted have turned /追われる者が反撃した時
When the tortured are sane /拷問された者が正気な時
When the blinded still stare /盲目の者が見続ける時
When the poisoned remain/毒された者が死なない時
When the voiceless can sing /声の無い者が歌える時
And the shackled can run /そして足枷をつけられた者が走れる時
And this downtrodden man holds his face to the sun
そして踏みにじられた者が太陽に顔を向ける時
We'll be walking high above the world /我らは世界の遥か上を歩んで行く
Our legend will say
/そのように我らの伝説は語り継がれて行く

 
本当に、この歌の歌詞通りの映画。
誰もが見るべき秀作だと思う。
特に、学校に馴染めず、周りから浮いてしまい、いじめられたり、
はじかれたりしてる子達に見てもらいたい。
 
肝心のうちの娘の反応は・・・うーん、微妙だったかな。
母の思いは、今ひとつ伝わらなかったようで、ちょっと残念。