まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

流行ってるからってオカメインコを飼ってはいけませんよ!

スマステーションを見てびっくりしたこと。
世の中的に、実はインコが「来てる」のだそうで。
東京にも出来たという「鳥カフェ」の前には行列が出来ており、
皆さんお目当てのインコをなでたりして嬉しそうにしている様子が紹介されていました。
(インコと触れ合える「モフモフタイム」は5分間で540円だそうです!
娘に話したら「ぼったくりだな!」と驚いていましたっけ)
 
インコの人気の秘密は何と「ニオイ」なのだそうです。
番組では「穀物やナッツのような香ばしいいいニオイ」と紹介されていました。
今キーボードを打っているわたしの肩にはオカメインコのぽんちゃんが乗ってるわけですが、
ふんふんとニオイを嗅いでみると、
確かに粟穂や殻つきシードの袋を開けた時のようなニオイがします。
ナデナデして欲しくてわたしの鼻先でほわわ~とあくびをすると、
得も言われぬヘンテコなニオイが漂います。
(実家で飼っていたオカメインコのちいのすけの口からは、
ラーメン屋の裏口みたいなヘンテコなニオイがしました)
とにかく、わたしはあまり「いいニオイ」だとは思わないけどなあ。
世の中の人々にとっては「いいニオイ」らしく、
オカメインコの香りのアイス」や「セキセイインコの香りのアイス」
なんて物まで存在しているらしいです。
 
ペットの本を見ると、オカメインコは大変おとなしく、
滅多に人を咬んだりしないし声も大きくないし、
身体は丈夫で長生きするインコだと書いてあります。
しかーし!!!
テレビショッピングの文言ではありませんが、
そこには「個体差」という恐ろしい事実があることを決して忘れてはいけません。
うちのぽんちゃんはわたしに対してはとてもおとなしく、
何をされてもほぼ咬んだりせず為すがままになっていますが、
娘や息子に対しては常に戦闘モードです。
ちょっとでも子供たちが近付こうものなら、
口を大きく開けて威嚇し、それでも手を近付けたりすれば遠慮なく咬みつきます。
(ただし、相当手加減して咬むので血が出たりはしません。
痕がつくこともないくらい、軽くしか咬まないのはぽんちゃんの偉いところです)
また、ぽんちゃんの「呼び鳴き」(文字通り「どこにいるのー?」と飼い主を呼ぶ鳴き方)は、
耳がつんざけてしまいそうなくらい凄まじい声です。
繁殖期になると、わたしと交尾したくて(ぽんちゃんから見るとわたしは「お嫁さん」なので)
ワフワフしてしまうため、呼び鳴きも一日中続いてこちらが参ってしまいそうになるほど・・・。
正直言って一戸建てでなければ飼うのは難しいでしょう。
(うちは社宅なので、皆さん大目に見てくださってますが・・・)
さらに、オカメインコは「世界最小の破壊工作員」と呼ぶにふさわしい壊し屋です。
ちょっと目を離そうものなら、畳の目をパリパリとかじり取り、
ケーブルの被膜をワシワシと咬み、柱の角をかじり、大切な書類にパンチ穴を開けます。
さらに言えばヘタに賢いので、一度「面白かった」と感じたことは決して忘れません。
飼い主がうっかり目を離したが最後、前回のいたずらから数年経過していたとしても、
忘れることなく破壊活動を行います。
そして、オカメインコは長寿の生き物です。
実家で飼っていたちいのすけは24年生きました。
もし、飼ったオカメインコが運悪く見境なく咬みつく「咬みオカメ」だったとしても、
サイレンもビックリの大声で叫ぶ「ターザンオカメ」だったとしても、
いくら教えてもひと言もおしゃべり出来ないままだったとしても、
一度飼ったら寿命が尽きる20年後くらいまで面倒を見なければならないのです。
 
・・・という訳で、オカメインコは誰にでもオススメできるペットとはとても言えない生きものだと思います。
「流行ってるから」「見た目がカワイイから」と安易に買って来てすぐ飼いきれなくなり、
「さあ、キミは自由の身だよ!」と大空に放つ・・・なんてことにならないために、
飼う時には物凄い覚悟が必要だということを忘れないでください。
それが、オカメインコと付き合って35年以上になるわたしからのお願いです。