まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

#介護

「オヤジがどうなっても俺は仕方ないと思ってる」と夫は言った

(「認知症」書庫内の今月分の記事をまずお読みください) 主治医から「月2回の面会は可」とお墨付きをもらった義母。 もう誰も義母を止められない。 認知症の人は決して「全て訳が分からなくなった人」ではない上に、 認知の仕方自体が歪んでしまっているた…

「俺を人殺しにしたくないなら黙っててくれ」と夫は言うのだ

2ヶ月に一度の義父の通院日が迫っているのだが・・・。 「付き添いをさせろ」と義母が夫に電話して来たそうだ。 「不穏がひどくなって困るから、ヨメと職員さんに任せて欲しい」と答えたら、 「じゃあ、病院で待ってて隠れて様子を見るだけにするから」と言…

とうさんの3回忌に

昨日はとうさんの命日だった。 2年前の昨日、午前10:56、とうさんは旅立ったのだ。 家族の誰にも看取られることなく、たった独りで。 わたしはその報せを、 郷里とこの町とを結んでいる高速バスの停留所で聞いた。 「おとうが・・・逝っちゃったって・…

「俺の頭はぶっ壊れてしまったんだあ!」

3月中旬に大学生の息子と二人で義父を精神科へ連れて行った。 義父は長時間病院で待つことが出来ないため、 一旦病院で受付を済ませ、頃合いを見計らってホームから連れ出す形を取った。 ほんの20分くらい待っただけで順番が来た。 昨年6月来義父の主治医…

「ここは『姥捨て山』だ!」

義父は無事介護付き有料老人ホームに入居しました。 とうさんを入れた「ブラック老人ホーム」は、 介護付き有料老人ホームであるかのような錯覚を抱かせつつ、 実はただの老人ホームだったため、 入浴が週1回だけでも法の網にかかることもなく、 夜間勤務職…

認知症対策には「デュアル・タスク」と言うけれど・・・。

義父を連れて、大きな病院へ行ってきた。 認知症外来がある大病院。 今日は家族からの聞き取りと、主治医との顔合わせ(と言いつつ、 主治医は義父を厳しい目で観察しているのが分かった)。 確定診断は次回のMRIと心理検査(記憶力をテストするもの)の結果…

「・・・たら」「・・・れば」はいけないと分かってはいるけれど。

もうすぐとうさんの1周忌だ。 「去年の今ごろとうさんは・・・」 この1年数えきれないくらい繰り返してきたことだけれど。 もうじき、「去年の今ごろ」を思い出してみても、 生きてるとうさんの姿がなくなってしまう日を迎えるのだなあ。 もしも、あのとき・…

夏山

住んでいる町のすぐそばに山がそびえている。 真っ白なクリームを厚塗りしたような姿だったはずが、 いつの間にかクリームは筋状に残るだけになり、 青空に黒々とした山肌が映える夏山になっていた。 「ああ、いつの間にかすっかり夏の山になっている」 そう…

「延命治療、しますか、どうしますか?」

とうさんが亡くなってから、いつの間にか半年以上過ぎた。 かあさんの死後、とうさんが亡くなるまでの半年間は、 本当に宝物のような思い出がいっぱいの日々だった。 しかし、いくつか、思い出すだけで胸が締め付けられるように苦しくなる思い出もある。 「…

「ペコロスの母に会いに行く」を見た

今日で使用期限が切れてしまう映画の招待券を使うために、 「ペコロスの母に会いに行く」を見に行った。 わたしは、この映画の原作本を持っている。 まだとうさんが仙台の実家で一人暮らししてた頃、 帰りのバスに乗る前に寄った書店でたまたま見つけて買っ…

単独の夜間当直は禁止せよ~福岡整形外科医院火災事故から~

10人が亡くなった福岡の整形外科火災事故。 夜間当直は一人だけだったそうだが・・・。 とうさんが入っていた介護付き有料老人ホームも、 夜間当直は一人だけ、しかも看護師ではなく、介護職員だけだった。 その人が80人以上の、複数の寝たきり老人を含む入…

とうさんをお風呂に入らせてあげたかった

(高齢者)福祉について考察中。 ・・・と言っても、わたしの場合は福祉施設で働いているわけでなし、 良く知ってるサンプルはうちのとうさんだけなんだけどね。 サンプル数、たったの1。 とうさんの最後の半年間を振り返って、いくつか心残りに思うことが…

老人ホームの∞(無限)廊下

訳あって、ちょっと福祉のことについて考えている。 特に、高齢者の介護を取り巻く問題について。 2年ほど前、わたしは町主催のボランティア養成講座に参加した。 全部で10回くらいの座学を経て最後の3回分は施設での実習だった。 わたしは、そのとき生まれ…

これからは介護「予防」に予算を使って欲しい

わたしのとうさん。 かあさんが亡くなるまでは元気で病気もせず、 健康診断さえずーっと受けたこともなく暮らしていた。 それが、かあさんの突然死をきっかけにして激変。 亡くなるまでのたった半年間で、 あれよあれよという間に老け込み、病み、衰えていっ…

わたしは○沢一郎じゃないから、年寄りの服や靴について対案を出すぜ。

年寄り向けの服や靴。 ステキなものがないと嘆いてばかりでは建設的じゃないな、と。 (対案を出さずに批判ばかりしていては、○沢一郎みたいですからね・・・笑) ~こんな服や靴なら母に即行買ってやりたい~ まず、ブラウス。 沢山ボタンが付いてると止め…

年寄りだっておしゃれしたいと思うよ!

76歳のわたしの母は半引きこもり生活を送っている。 買い物も全部父任せ。 母が出掛けるのは、2ヶ月に一度の美容院の日と、 あとは銀行に行くとき、月に1度の通院のときぐらい。 このままでは、身体も脳みそもガタガタと衰えてしまうだろう。 そう危機感…