まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

単独の夜間当直は禁止せよ~福岡整形外科医院火災事故から~

10人が亡くなった福岡の整形外科火災事故。
夜間当直は一人だけだったそうだが・・・。
 
とうさんが入っていた介護付き有料老人ホームも、
夜間当直は一人だけ、しかも看護師ではなく、介護職員だけだった。
その人が80人以上の、複数の寝たきり老人を含む入居者の夜を見ていた。
 
あそこで、万が一火災や大地震などが起こったらどうなるのだろう。
エレベーターは、認知症の老人の脱走を防ぐためなのだろう、
一般用と車椅子用の二つのボタンを同時に長押ししないといけなかったから、
杖をついたり車椅子に乗ったりしている入居者は利用できなかった。
そして、どこかにあるはずの階段の位置は、入居者だけでなく、
入居者の家族でさえも教えてもらえない決まりになっていた。
だから、火災などでエレベーターが使えない状況になったら、
例え自力で歩くことのできる人であっても、
入居者は居室のある階から1階へ下りることすら出来なくなると思う。
そんな状況の中、80人もの高齢者をたった一人だけの当直職員で、
どうやって避難誘導させられるというのだろう。
もし防火扉が閉まらなかったら、もしスプリンクラーが作動しなかったら、
ものすごい数の入居者がなす術もなく命を落とすことになるのは自明の理だ。
 
せめて夜間の当直体制だけでも、一人だけではいけないことにする法律を作るとかして、
もうちょっと手厚くなるようにしないと、今回の事故以上の悲劇がいずれ起こることになると思う。
「人件費が・・・」と言うことになるのだろうが、どうなのだろう。
とうさんが入っていた老人ホームは、毎月20万円以上の料金を徴収しながら、
食事は非常に粗末だったし、夜間当直は1名だけだったし・・・。
「老人ビジネス」で大儲けしている輩がどこかでピンハネしているのではないのだろうか。