まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

これもデュアルタスク?

義父を病院に連れて行った時、主治医から
「デュアルタスクを心がけるように」と言われた。
つまり、頭と体を両方同時に使うようにと。
具体的には、散歩しながら簡単な引き算をしたり、
散歩しながらしりとりをしたり・・・と言ったことだそうだ。
(散歩しながら「300引く3は297、297引く3は294、294引く3は・・・」
なんてやりながら歩いたら、季節の移ろいにも気付かなくなる気もするが)
 
・・・じゃあ、これもデュアルタスクなんだろうか?
 
わたしはお風呂掃除をしながら口笛を吹く癖がある。
例えば春先なら、何となく春の曲ということで、
「it might as well be spring」とか「Joy spring」なんかから始め、
あとは「Waltz for Debby」「Laura」「Nancy」「On a clear day」、
「You don't know what love is」「Moon light becomes you」「Night and day」
「The night has a thousand eyes」「My favorite things」あたりが定番曲。
 
亡くなった父は口笛がとても上手だった。
幼かった頃から父みたいに吹けるようになりたくて、
結構頑張って練習していた気がする。
「あんたが帰ってくるとすぐ分かる。
・・・だって、口笛が聞こえて来るから。」
小学生だった頃、母に何度もそう言われたことがあったっけ。
毎朝父は仏壇に供えたご飯を庭にまきながら、
高い高い口笛を吹いた。
それを聞きつけると近所から雀がうちの庭めがけて飛んでくるのだった。
母が亡くなったあと、実家にずっと泊まっていた時期があった。
父は口笛を吹かずにただご飯をまいてやっていた。
「・・・あれ、口笛吹かないの?近所から今さら苦情でも来たの?」
そう尋ねると父はちょっと悲しそうな顔をして、
「俺、入れ歯になっただろ?そしたら口笛が吹けなくなっちゃったんだよ」
と言っていた。
 
口笛を吹くと、何だか父から「受け継いだもの」って気がして。
本当につまらないものなんだけどね。
 
おまけに脳の活性化にも結び付くのだとしたら・・・最高!だと思う。