まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

「おち○こって言える?」

子供って大人に挑戦してくることがあると思う。
 
わたしの甥がまだ5歳くらいだったときのこと。
実家の近くの公園からの帰り道、
大きな交差点で信号待ちしていたわたしに甥が突然言った。
「ねえ、おち○こって言える?」
ギョッとして甥の顔を見ると、彼の目には何とも言えない挑戦的な色が浮かんでいた。
・・・ここで「まあ、なんて恥ずかしいこと言うの!」と言ったり、
恥ずかしがってモジモジしたりしてしまったら最後、
下手すると「おち○こ!」と絶叫する子供を連れて歩くはめになるのだぞ!
がんばれわたし!
ここは踏ん張りどころだ!
そんな訳でわたしは自信たっぷりに甥にこう言った。
「もちろん、そんなことぐらい簡単に言えるぞ。」
そしてわたしは大きな声でその言葉を繰り返した。
「おち○こ!おち○こ!おち○こ!おち○こ!おち○こ!
ほら、5回も言えたもんね。」
 
途端に甥の目に形容し難い尊敬の色が浮かんだ。
信号待ちしていた人たちにはジロジロ見られてしまったけれど、
わたしはその後ずーっと続くことになる甥からの尊敬と信頼を、
そのとき勝ち取ったのだった。
 
子供って、やっぱり面白い。