まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

映画「アーティスト」にちょっとがっかり。(ネタバレあり!)

アカデミー賞5部門受賞!
話題独占の白黒サイレント映画
 
白黒映画も、サイレント映画も大好きなわたしは、
胸躍らせてワクワクと映画館に出掛けました。
 
見終わっての個人的評価は・・・☆☆☆。
野球で言うなら、王貞治に似せたフォームの打者が放った、
内野安打、という感じでしょうか。
 
映画が始まってすぐ、「おおっ!」と思いました。
1920年代の香りがする字体で書かれたタイトルロールに、
なんとも言えない心地よさを感じたからです。
しかし、映画の本編が始まってしばらくすると、
なんだか不思議な違和感に襲われてしまったのです。
テンポが・・・全然・・・ちがう・・・。
サイレント映画の・・・心地よさが・・・感じられ・・・ない・・・。
まるで、本当は早口でしゃべりたくてたまらない人が、
無理矢理間延びした口調で話してるのを聞かされてるような、
イライラさせられる居心地の悪さ。
一体これは何なのでしょうか。
 
それに、主役の二人にもあまり魅力を感じませんでした。
ジーン・ケリーみたいな外見で、
ダグラス・フェアバンクスみたいな役どころの男性にも、
歌と踊りでみんなの人気者になるルビー・キーラーみたいな役どころの女性にも。
特に女性の方は、まるで映画版「アニー」のハニガン先生みたいな容姿で、
魅力的だとちっとも思えませんでした。
映画のラストで二人が踊るシーンだって、
アステアとジュディ・ガーランド、アステアとシド・チャリースが踊るのを見た時みたいな
ときめきは全然感じませんでした。
・・・ちょっとがっかり。
これがアカデミー賞5部門受賞だなんて。