まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

「ミッドナイト・イン・パリ」は素敵だ!(ちょっとネタバレ気味)

 
ウディ・アレンの作品でわたしが一番好きなのは「カイロの紫のバラ」。
あとは「ハンナとその姉妹」「ラジオデイズ」「ギター弾きの恋」「重罪と軽罪」。
ちょっと「好き」のレベルが下がって「マンハッタン殺人ミステリー」「世界中がアイラブユー」、
おいしい生活」と続く感じ。
でも、ニューヨークを撮らなくなってヨーロッパの町を舞台にするようになってから、
どうにもスノッブ趣味みたいなのが気になって楽しめなくなってしまってた。
・・・まるでユトリロみたい。
カイロの紫のバラ」の辺りがユトリロの「白の時代」みたいな感じで、
最近のは色とりどりで腰が張った女の人が描いてある晩年の作品みたい。
 
もう、ウディ・アレンの映画は楽しめなくなっちゃったかな?と思ってた。
でも・・・。
ミッドナイト・イン・パリ」はなかなか素敵な映画だった。
行ったことはないけど、パリの街が本当に素敵に描かれていて・・・。
お話の核心に触れちゃうから詳しくは書けないけど、
昔のパリも、そこに集った人々も、本当に魅力的で・・・。
ラスト、オチの付けかたも洒落ていて、見終わったあと、
笑顔で映画館を後に出来る作品だった。
 
それにしても驚いたのは、主演していた男優さん。
・・・ウディ・アレンに声も、話し方もそっくり!!!
慌てたときのオタオタぶりまでそっくりで、びっくりしてしまった。
そしてマリオン・コティヤールのきれいなこと、素敵なこと!!!
ヨーロッパの昔の女性が持ってた品のいい美しさが感じられて嬉しくなった。
カメラもいい、衣装もいい、そしてもちろん音楽も!!!
 
わたしの中では恒例の、「この映画を野球に例えると」は・・・。
 
玄人受けする渋い当たりで手堅く2塁打!!!
 
素敵な素敵な映画でありました。
大満足です。