まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

テツandトモは平成の染之助・染太郎じゃないかな。

昨夜フジテレビ系で放送されたお笑い番組を見て感じたこと。
テツandトモの笑いって、他のお笑い芸人さんたちのそれと何かが違うな、と。

何が違うんだろう、でも、どこかで味わったことがある感じだなあ、と考えていたら・・・。
お正月と言ったらこの人達、という感じだった海老一染之助・染太郎師匠の雰囲気と、
どこか似ているなあ、ということに気付いた。
みんながパッと笑顔になるんだけれど、誰も嫌な気持ちになってないのね。
まるで、お日様がパアッと輝いたかのような、明るくて温かい笑いなの。
縁起物の獅子舞が回って来たみたいにね、
何だか見ただけで福が舞い込んで来そう。
(テツさんが小学生に「アゴ、触っていい?」と聞かれたというエピソードからも、
「縁起物」という感じがした)
もう、理屈とかそういうもの抜きで楽しくて面白くて、
アハハハハ!と笑ったあと、身体中幸せでいっぱいになっちゃった感じ。

東京に住んでた頃、小石川後楽園で「江戸太神楽」を何度か見た。
寒い時期で、みんなコートを着込んで。
お馴染みの「傘回し」とか「獅子舞」とか、ちょっと軽業っぽい出し物とかを見ながら、
老若男女みんな幸せそうな笑顔だった。
わたしには、その時、その光景が温かいレモン色の光に包まれているように見えたっけ。

テツandトモの芸には、それと同じ雰囲気があるように感じたよ。
「なんでだろ~」で一世を風靡したとき、
多分みんな「このあと売れなくなる」って感じたと思う。
確かに、流行の最先端ではなくなったけれどね。
ジェネレーションギャップとかそういうものを軽やかに飛び越えて、
老若男女みんなのことを笑わせることが出来る芸人さんって実は稀有な存在だから。
テツandトモの人気は盤石だと思う。
海老一染之助・染太郎師匠が、お正月のたびに
「おめでとうございまーす!」って傘を回すのを毎年見ても、
決して飽きることがなかったようにね。

本物の「芸」ってそういうものなんじゃないかな。