まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

森永LOVE

最近、ちょっと訳あって子供のころのことなど、
つらつらと思い返しております。
・・・とは言え、長年服用した抗うつ剤の副作用なのか、
はたまた母や姉との記憶にストッパーがかけられてるせいなのか、
本当に思い出せることが少ないんですけどね。

「森永LOVE」ってご存知ですか?
わたしがまだ小さかったころ、仙台の一番町にあったんですよね。
(17年くらい前に東京に住んでたころ、東京でも見た記憶があります)
多分、森永が経営していたスイーツレストランみたいなお店でした。
各種パフェやフロート、プリン・ア・ラ・モードなどが数十種類(に見えた)、
ショーケースにズラリと並んだ光景が今でも忘れられません。
まだ幼かったわたしはそれを首が痛くなるくらい見上げるようにして眺め、
「今日はいつもと別のにしよう」と毎回心に誓ったものです。
でも、お店に入り、可愛い制服姿のウェイトレスさんがお水を運んで来る様子や、
普段見慣れない紙ナプキンなどにうっかり気を取られているうちに、
母や姉はすばやく注文を決めてしまうのですね。
二人から「ぐずぐずしないで。早くして。あんたはホントにめんどくさいんだから」
と鬼のような形相で急かされてしまうため、
結局毎回「プリン・ア・ラ・モードお願いします」と言ってしまうことになったのですが・・・。

本当はゆっくりメニューを見ながら毎回違うものを頼みたかった・・・。
本当はあまりプリン・ア・ラ・モードが好きではなかったのに・・・。

いつの間にかお店はなくなり、記憶に間違いがなければ
そこには今ファッションビルが建っているはずです。
仙台が今よりもずっとずっと田舎で、洒落たものを目にする機会もそう多くなかったあのころ、
「森永LOVE」は幼かったわたしにとってあこがれの場所でした。