まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

不思議な感じ

星空を眺めるのが好きだ。
方向音痴のわたしは、
見上げた空でも迷子になる。
天文部だったと言うのに、
星座がちっとも覚えられない。
でも、夜中にベランダから星空を眺めるのが大好きなのだ。
 
高校の頃もそうだった。
実家の2階の部屋の窓を開け、
小さな望遠鏡を使って星を眺めた。
星が見える限り、毎晩のように。
 
あの頃も今も、
星を眺めていると不思議な感じがする。
あの星々の中のどこかから、
わたしと同じような気持ちで星を眺めている誰かがいるような。
光の速さでも何万年とかかるはずの距離を、
気持ちがいとも軽々と飛び越えて、
わたしとその「誰か」がつながっているかのような、
とても不思議な感動に襲われて、
星空を眺めるたびにいまだに胸が震えてしまうわたしなのだ。
 
あの星々の中のどこかに、
生真面目そうな目をしたお下げ髪の少女がいて、
小さな家の2階の窓から望遠鏡で星を眺めているのだろう。
あの頃のわたしのように。