まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

2014-09-09から1日間の記事一覧

かあさんの手

「わたしの手、働きものだったと思わない?」 病院の待合室で、かあさんが言う。 ・・・働きもの? ううん、違うよ、かあさんの手はね、「魔法を生み出す手」だったよ。 泥だらけの野菜が、丸ごとの魚が、 目にも美味しい料理になった。 古ぼけたとうさんの…

救急車を見るたびに

緊急走行を知らせるサイレンを聞き、 赤色回転灯を点灯して走る救急車を見ても、 以前は何も感じなかった。 でも、今はちがう。 皆にとってはいつも通り、何と言うこともないその瞬間が、 あの中に乗っている人とその家族や知己にとっては、 大変な闘いの始…

初めてハンドルを握ったときのこと

息子が東京で自動車教習所に通っている。 「無表情で怖い教官が助手席に座ってて、 『怖い、怖い』と思いながら発進しようとしたら途端にエンストした」 (息子はAT限定じゃなく、MT車も動かせる免許を取るつもり) とか、「ガコンガコン言ってノッキングし…