まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

精霊の守り人第一話

守り人全巻をたった22話でドラマ化とは・・・。
無謀の極みじゃないかなあ。

こわごわ見てみた第一話について、つらつらと。

・帝は「穢れ」を知らない清らかな存在であり、
「穢れ」を一手に引き受けているのが聖導師でありその配下の「狩人」なはず。
帝が直接命令して処刑(本人は「天罰」と言ってたけどね)するなんて、あり得ないことだよね。
だって、王宮が血で穢れてしまうよ。
それと、ヘンな「水晶玉」みたいなのを持って霊力みたいな技を使う設定は要らなかった。
原作での帝は、鏡のように静かで感情をあらわにすることが全くない人物として描かれている。
ワーワー大騒ぎするのは、ちょっと・・・。

・調度品とか、とにかく作り込み方がすごい。
これを22話分作ったらNHKの視聴料がバーンと上がりそうで怖いくらい。

バルサは一見粗野に見えても、決して野卑ではない女性。
だって、バルサの父はカンバル王国の侍医であり、
父の妹もまた高名な医師であるという、非常にいい血筋の出なんだから。
そんな訳で冒頭部分での描き方はちょっと「・・・」だと思った。

・ノギヤの鶏飯が美味しそうだった。
上橋作品と美味しい食べ物とは切っても切れない関係だからね。
作中の食べ物がどんな風に具現化されて行くのか、とても楽しみ。

・ジグロと逃避行に出る時、幼いバルサはドラマでは泣きわめいていたけれど、
原作のバルサはもっと大人びていて、小さい頃から利発な子として描かれていたはず。
(その利発さが、バルサのことを女だてらに腕利きの用心棒足らしめているのだ)。

・吉川晃司のジグロは、意外なほど良かった。
原作のイメージだと、日本人ではとても演じられないなあと思っていたから、大健闘だと思う。

綾瀬はるかも予想をいい意味で裏切る大健闘。
短槍を振り回す際全く体がブレないし、もうびっくりした。
すごい、すごい、すごい。
ただ、アニメのイメージが強くてちょっと声が高すぎるように感じてしまう。
ピンと張りのある、いい声なんだけどね。

・欧米人ウケするアジアンテイストがそこここに見受けられる気がする。
(帝が水晶玉持って霊力っぽいものを発動するとか)
多分、海外のテレビ局に放映権を売って・・・ということなのだろうが、
ちとやり過ぎと感じなくもなかった。

・ボリュームのある原作をサクッとドラマとしてまとめる以上仕方がなかったのかも知れないが、
二の妃が「色仕掛け」を使ったり、
NHKお得意の(になりつつある)お風呂でのドキドキシーンとか、
「何なのかいな?」と思う改変も散見された。
でも、総じて見ればまずまずの及第点だと思う。

わたしの一番の心配は・・・アラユタン・ヒュウゴ役を誰が演じるか、と言うこと。
我が家では「ガカイ役は香川照之で決定だな」とか、
「シュガ役は向井理・・・いや、もっと細面の人じゃないとイメージと違う」とか、
キャストが発表になる前からみんなでワイワイしてたのですが、
アラユタン・ヒュウゴ役は誰にしたらいいか、全く思い浮かばなかったのです。

原作ファンの方、誰に演じてもらいたいですか?
または、誰ならヒュウゴ役にピッタリだと思いますか?