まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

「天地明察」を見た(ネタバレ注意!!!)

子供たちを連れて「天地明察」を見てきた。
高校時代天文部に入っていて、
毎晩自分の部屋から天体望遠鏡で星空を眺めていたわたしは、
冒頭安井算哲が屋根の上で魅せられたように星を眺める姿に、
感激してしまったのだった。
 
しかーし!
映画自体はちょっと残念な出来ではないかと思った。
江戸時代の測量機器他はとても興味深かったし、
岡田准一宮崎あおいの演技も良かったと思う。
(個人的には中井貴一水戸光圀が一番好きだったけど。)
水戸光圀があんなハイカラ趣味だったとか、
トリビア的に「へえ。」と感心できることも多かったし、
くすっと笑えるところも、ちょっとホロっとさせられるところもあった。
でも、この映画、脚本がどうにもあざとく、安っぽいのだ。
「ここで感動してください!」と言わんばかりの大仰なシーンが散見されて、
その度に感動がひゅるひゅるとしぼんで行く感じがした。
特に、最後の「暦勝負」の場面。
どうしてえんさんが京都に来てるの?
物陰から見守ってそっと涙を流すならまだしも、
あんな衆人環視の中でダンナと抱き合ったりするかね、あの時代の人が。
お師匠さんが算哲をかばって矢に当たって死ぬときも、
結構わざとらしいし・・・。
とは言いながら、最後の最後、スクリーンに映ったたった2行の言葉に、
ぼろぼろと泣かされてしまったわたしだったけど。
 
(それから、関孝和役の歌舞伎俳優・・・名前を度忘れしてしまった。
あの人のエキセントリックなキャラクターの演じ方はワンパターンだ。
白州次郎」のときの青山某のときと全く同じ。
ちょっとイヤになる。)
 
いつも通り、この映画を野球にたとえると・・・
いい選手をそろえて磐石かと思われたチームが、
ちぐはぐな試合運びで辛勝。