まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

日曜の朝から号泣!!!

今ラジオを聞いてたら、山寺宏一さんの朗読で「ごんぎつね」のおしまいの部分をやっていた。
 
瞬時に涙が噴出した。
文字通り、瞬時に、噴出。
 
「ごんぎつね」を読んだり聞いたりするたび、
わたしはその光景を目にする。
なわをなう兵十が、そっと忍び込むごんがはっきりと見える。
そしていつも銃声を聞き、火薬のにおいをかぐ。
ぐったりと横たわるごんの姿を見、置いてある栗の実を見、
取り返しのつかないことをしてしまった・・・という表情を浮かべたまま、
呆然と立ち尽くす兵十の姿をはっきりと見る。
 
fatalなボタンの掛け違い。
運命の不条理。
国語の時間、授業に飽きて
教科書の最後に載っていたこの話をうっかり読んで泣いてしまったあの日から、
わたしはこの物語に一体何度泣かされてきたことだろう。
子供の頃はごんがかわいそうで泣いていた。
でも、今は兵十が哀れに思えて泣かずにいられないのだ。
これから先の人生、兵十は「取り返しのつかないことをしでかしてしまった」
という苦い悔恨を抱いて生き続けなくてはならないから。
・・・大切なおっかさんにも死なれてしまったというのに。
 
日曜の朝から号泣しちゃったよ。
こんなに晴れた朝だというのに。
山寺宏一さんのばかーーーーーっっっ!!!
(朗読がさすがの上手さだった。)