まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

高齢者と絵本

月に2度ほど、女性のグループで老人ホームにボランティアしに行っている。
今日はその活動日。
7人の仲間と1時間半活動してきた。
 
わたしは長年ピアノをやってた関係でいつもは歌の伴奏だけしてるけど、
今日は本当に久しぶりに絵本の読み聞かせをした。
図書館から大型絵本を借りてきて「めっきらもっきら どおんどん」を読んだ。
子供たちのお気に入りだった本。
「5500回は読んだ」とよくわたしは笑い話で言うけど、少なくとも1000回は読んでいると思う。
子供たちも大きくなって読むのが久しぶりなので、ドキドキしながら施設に向かった。
老人ホームのホールに行くと、利用者さんたちがズラーっと3、40人ばかり。
♪ちーんぷく、まーんぷく、あっぴらこーにーきんぴらこ、
じょーんがら、ぴーこたこ、めっきらもっきらどおんどん!
子供たちに読み聞かせする中で自然に出来たメロディを大声で歌うと、
皆さんの目がこちらにグーッと向くのが感じられた。
主人公の「かんた」が不思議な夜の国に行き、
ちょっと不気味だけど愉快で遊び好きのおばけたちと遊ぶ楽しい内容に、
利用者さんたちの目はキラキラ、笑ったり歓声を上げたり。
読んでいて怖くなるくらい、いい反応が返ってきた。
物語の最後、「かんた」がついお母さんを呼んでしまい、
元の世界に戻ったきり三人に会えなくなってしまうという結末に、
みなさん「あらー、残念だー」と。
読み終えると皆さんから本当に大きな拍手を頂けた。
でも、拍手より何より嬉しかったのは、いつも曇りがちの利用者さんたちの顔が、
本当に明るく輝いている様子を見られたことだった。
 
ボランティアに行くようになったばかりの頃は、
「年を取ったとは言え立派な大人に絵本なんか読んで、
バカにされたと感じる人もいるんじゃないのかな?」と内心思っていた。
でも、いい絵本はお年寄りにも本当に喜んでもらえる。
「モチモチの木」「花さき山」などは、涙ぐむ方もいらしたくらいの反応だった。
 
またそのうち、頑張って読もうと思う。
今度はなんの本がいいかな?