まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

つまらん、つまらん、つまらん!!!

先日、息子が通う高校で教育講演会や学級懇談会があったので行って来た。
 
息子が通っているのは一応この辺りのトップ校。
過卒者も含めると東大に2ケタの進学者を毎年出している、田舎のエリート校だ。
ここが・・・壊滅的につまらない学校なのだ。
 
とにかく入学したときから「難関国立大学の現役合格」「医学部、法学部に一人でも多く合格」ばかり。
日本中の公立エリート校を実名を挙げてライバル視。
「うちは大学の予備校ではない」などと言いながら、やってることはまるきり予備校状態で。
生徒は予習、復習をやらないと途端に置き去りにされる授業の準備と、
山のように出される課題であっぷあっぷ、部活と学校の勉強以外のことをやる時間は実質残らない。
「うちの子、家に居るときは食べてるか、寝てるかです。」
学級懇談会の時にあまりに数多くの保護者がそういう発言をしていたのに仰天した。
「体調が悪くても学校には寄こすように、何故なら休んだが最後、追いつけなくなるからです。」
そんな話を入学直後のオリエンテーションでされたし。
「体育関係の行事に数日費やしている、そんな進学校はうちぐらいのものだ」などと
学校側は胸を張るけれど、実態はどうかと言えば、体育祭や文化祭期間はいつもの5割り増しの宿題に、
文化部の生徒でさえ部室にこもって文化祭の最中から宿題をやってる有様。
授業参観に行けば、ゾンビのような、生きてるんだか死んでるんだか分からないような、
反応のない白けた生徒の群れ。
保護者向けの講演会は3年間ずーっと進路関係のものばかりで、講師は全部予備校やベネッセの人間。
「どうやったら現役合格できるか」「どうやったらやる気にさせられるか」
そんな話を保護者たちは嬉々として聞き、逐一メモを取る。
学級懇談会で出る質問は「金が稼げる仕事につかせるには、どういった学部に入れればいいか」。
 
はあーっ、つまらん、つまらん、つまらん!!!
まことに、つまらん!!!
こんな親のこんな子供がこんな学校でこんな教育を受けて、
将来の日本を一体どうやって背負って立っていくというのだ?!
混迷の度合いを深める一方の国際社会の中で、どうやって日本を舵取りして、
難破しないように進めていくというのだ?!
これが、日本のエリートを作る教育だというのか?!
 
そもそも、インプットした大量の知識をいかに正確にアウトプットできるかを競う入試がおかしい。
かのアインシュタインは「音の速さは毎秒どれくらいか?」と聞いてきた人にこう答えたんだって。
「わたしは知りません。
わたしは教科書を開けば簡単にわかる事実に
わたしの記憶力をわずらわせることはないと思います。」
茂木健一郎監修「脳を活かすアインシュタインの言葉」PHP文庫より)
・・・そうだよね。
だって、調べれば簡単に分かることなら、調べればいいだけじゃない?
灰色の脳細胞を活動させるんだったら、
「覚える」んじゃなくって、「考える」ことをさせなくちゃダメだよね。
日本の教育がそれを怠っていたからこそ、
高学歴の賢い若者がオウム真理教なんかにコロッとだまされちゃったんじゃないのかなあ?
 
「こんな教育、こんな大学入試は絶対におかしい!
こんな教育から得られるものは不毛だ!」
そう叫びたいけど、頭がおかしいと思われておしまいだからなあ・・・。