まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

ディズニー実写版「美女と野獣」を見て来ました

アニメ版の「美女と野獣」を、劇場公開時に6回見に行ったくらい大好きなわたし。
エマ・ワトソンがベル役とのニュースに、ワクワクと見に行きました。

以下、ネタバレがあります。
アニメ版と実写版との間には微妙な違いがあり、
どうしてもその部分中心の記述になると思いますので、
実写版未見の方はご注意ください。












以下、ネタバレゾーンです。


「詰め込み過ぎ」
「盛り込み過ぎ」
「目配りし過ぎ」。
これが実写版を見ての感想です。
元々の「美女と野獣」は、非常にシンプルな話だったはず。
それをアニメ版ではいろいろなものを加えてふくらませて、
かなり設定や主人公の心の動きに無理のある原作を、
みんなが納得して感動すらしてしまうストーリーに昇華させました。
実写版ではそのアニメ版を現代人が納得行くようにさらに変更。
すなわち「同性愛」や「ジェンダー問題」を盛り込み、
さらに「実はあの人とこの人が〇〇だった話」をいくつも付け足しました。
そして、ガストンは信じがたいくらいの極悪人にバージョンアップ。
ベルのお父さんにはより感動的なストーリーをくっ付け、
それをベルに見せるためにタイムトラベルまでさせます。
「ひとりぼっちの晩餐会」などの見せ場はよりゴージャスになり、
より高速のカメラワークで引いたり寄ったり、もう目が回りそうなくらい。
ベルは美しく誰よりも賢いけれど勝ち気な娘になり、
愚かな村の人々を「上から目線」で見ている感じに。

・・・あんなにアニメ版を見て心が震えたのに。
50歳になったから心が感動を忘れてしまったのだろうか・・・。
実写版を見終わった直後はそう思いましたが、
ちょっと時間が経った今は違うように感じています。
アニメ版が持っていた「優しさ」を失くしてしまったから、
感動出来なくなってしまったんだな、きっと。
そんな風に思えてならないのです。

アラン・メンケンの楽曲は素晴らしかったです。
「LA.LA.LAND」の楽曲の出来とは比べ物になりません。
また、エマ・ワトソンの歌も(修正が凄いからとのうわさもありますが)及第点の出来でしたし、
さすがはディズニー、映像の美しさは筆舌に尽くしがたいものがありました。
アニメ版を見てない方は一見の価値のある作品だと思います。
アニメ版に思い入れのある方は、そのことが吉と出るか凶と出るか・・・。