まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

娘、絶賛ホームシック中。

今月から一人暮らしを始めたばかりの我が家の姫さま。
ただいま、ホームシックの真っ最中であります。

大学が始まって早々に夜11時過ぎまで大学に残って先輩と作業等、
なかなか電話も出来ない状態のため、
いっそうホームシックが激しくなってしまっている様子。

「もうダメ・・・(泣)」
「もうムリ・・・(泣)」
「帰りたい・・・(泣)」等々、
娘から送られてくるLINEには湿度100%の、
涙でビショビショした文言が並んでおります。

今を去ること四半世紀以上前のこと。
生まれ育った仙台からお嫁に来たわたしも、
あっという間にホームシックにやられました。
夫は毎日仕事仕事仕事、飲み会飲み会飲み会で、
帰りは夜中の1時、2時。
泊まり勤務もある仕事だったため、
わたしは知り合いもいない町の社宅で独りぼっち。
ご飯も砂を食べるような感じになり、
テレビを見てもつまらない、ピアノも弾く気になれない、
社宅の奥さんたちからは「訛りがない、お前はよそから来たのか?」と
詰問するような地元の言葉(結構乱暴な響きの方言を話す場所だったので)で言われ、
「もうこんなところで暮らせない・・・」
「誰とも仲良くなれそうにない・・・」と毎日泣いてばかりいたのです。
あの頃感じていた、身体の芯から湧き上がって五臓六腑の隅々にまで染み通り、
同時に全てのシールドを破って心の奥底まで入り込み腐らせていくような
「寂しい」という感覚の激しさを、
わたしは何年経っても忘れることが出来ないくらいです。

人間って、本来ひとりで生きていてはいけない生き物なんでしょうね。
「孤独」は何より恐ろしい毒のように、あの頃のわたしには感じられたのです。
そして、多分現在の娘にも・・・。

幸い、大学の先輩方は優しく親切な人たちばかりだそうですので、
娘はホームシックをそう遠くないうちに乗り越えられると思っています。
それまでの間しばらくは、
始めたばかりのLINEでたどたどしい文章を
娘に送り続けることにしましょう。