まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

柳 宗元 「江雪」

北原白秋の「落葉松」、
オイゲン・クロアサン「秋」(上田敏訳詩集「海潮音」所収)と続けて来た、
我が家のトイレに貼る詩も第3弾となりました。
毎週新しい詩を貼る予定なので、
重複を避けるために、「今週の『トイレの詩』」という書庫を作りました。

今日貼った詩は、柳宗元の「江雪」という漢詩です。

        江雪    柳宗元

山鳥飛絶
万径人蹤滅
孤舟蓑笠翁
独釣寒江雪

*読み下し文
山鳥飛ぶこと絶え
万径人蹤(ジンショウ)滅す
孤舟蓑笠の翁
独り釣る寒江の雪

*口語訳
遥かに山々の峰を見れば鳥の飛ぶ姿もなく
幾筋もの小道では人の足跡も雪に消えてしまった
舟を出しているのは蓑笠姿の年老いた私だけ
雪の降りしきる川で独り釣り糸を垂れている



昨日はよく晴れて暖かかった当地ですが、
週間天気予報ではついに複数の雪だるまマークが出現し、
特にこの次の金曜は最低気温は氷点下、最高気温も2度の予想だとか。
豪雪地として知られる当地では、
あと1か月もするとこの詩さながらの光景が見られるようになります。

わたしにとって冬でたった一つ楽しいことは、
冬が終わる日を待ち望めることだけ。
春よ来い、早く来い!