まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

L.A.コンフィデンシャルを見た~その2~※ネタバレあり

(ちょっとネタバレあり!未見の方はご注意ください)

あまりに大好きなので、
L.A.コンフィデンシャル」についてもうひとつ記事にしてみる。

わたしの語学力では、特にラッセル・クロウの英語が聞き取りづらくて、
日本語字幕を見ながらだと何と言ってるのか分からなかった・・・(´・ω・`)
そんな訳で、大好きなシーンだけ頑張って英語字幕で見てみた。
すると・・・日本語訳では伝わって来なかったものがなんとな~く伝わって来た(気がする)。

いやあ、この映画、セリフが結構しゃれていてカッコいいのだ。
特に、バド・ホワイトとリン・ブラッケンがリンの家で初めて会うシーン。
「脳みそまで筋肉で出来てるようで、
ブチ切れると恐ろしいヤツ」としか見えないバド・ホワイトが、
実は非常に頭の切れる人物であるということ、
そして、高級娼婦のリン・ブラッケンも恐ろしげなバドと渡り合えるだけの勇気と、
聡明さを持った女性であることが、
まるで言葉遊びのような短いセンテンスの掛け合いから伝わって来たように思う。
(なーんて、英語が得意な人が読んだら「え~っ、ぜーんぜんそんな感じないけどなあ」
だったりして・・・(・・;))

この映画のラストシーンもとてもいい。
警察幹部が実は数々の殺人事件の黒幕だったという衝撃の事実を秘匿するかわりに、
エドは「生き残った英雄」として表彰を受ける。
瀕死の重傷を負ったバドは、リンと共に彼女の生まれ故郷へ向かうことに。
表彰を受け、メダルを首に掛けたエドがリンの車に乗ったバドの元へ行く。
リンのセリフ。
Some men get the world,
others get ex-hookers and a trip to Arizona.
(リンはアリゾナの田舎町の出身)
バドは怪我のためか、一言も発しない。
ただ、眼差しに強い思いを込めてエドと向き合う。
エドもまた、眼差しに強い思いを込めてエドの手を握りしめる。
この場面、大好き!
走りだした車の後部座席、振り返って片手を上げるバドの姿と、
リアウインドウ越しに、それに応えるエドの姿とで終わるこの作品、
見終わった後も、見た者の心に深い余韻を残す。
「正義とは一体何なのか?」
「そんなの単純なことさ、正しいことを為すことだろう?」というような
薄っぺらい考えをショットガンでぶっ飛ばされた感じになる作品だ。

・・・などと言いつつ、わたしの目はバド・ホワイトしか見てないんだけどね!