まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

映像はスゴイが内容は薄っぺら~「アナと雪の女王」を見た~

久しぶりの更新であります。
 
すっかり受験も終わり(なんとか第一志望校合格
お休みモードに入っている娘と2D吹き替え版を見て来ましたよ、
今年度のアカデミー長編アニメ部門賞を獲得したこの作品を!
 
・・・がっかりしました。
「これなら、まだ『風立ちぬ』の方が内容的にマシだったのでは?」
と感じるくらい、内容がぺらっぺらな作品でした。
念のために映画評を読んでみると「姉妹愛に泣けた」みたいなものが多かったですが、
私は冷血漢だからなのか、一瞬たりとも泣きそうになることはなかったです。
 
ここから先はネタバレゾーンなので、未見の方はご遠慮ください。
 
 
 
何だこりゃ?!と感じた点
・アナが王女の割にがさつ過ぎだし、言葉遣いも品がなさ過ぎる
・どこの馬の骨かも分からないような自称「王子」と意気投合した途端に「結婚したい」だなんて、品がないだけでなく、思慮も分別もなさ過ぎ
・雪の山に一人で行ったエルサの足が速すぎ
・アナがエルサを探しに行くからと言って、自称「王子」に国の全権を委任するなんて、暴挙もいいところ。第一、あの国には大臣だの家来はいないのか!
・雪だるま(オラフ)の動きが結構グロテスク。頭につららが刺さったり、にんじんが貫通したり、胴体とお尻と頭がバラバラに動いたりするのが、私には「ユーモラス」ではなく「グロテスク」だと感じられた。表情も可愛いと言うよりは、目がイッちゃっててちょっと気持ち悪い感じがした(←私だけか?)
・エルサが「Let It Go 」を歌って、解き放たれた自分になった途端、ドレスが身体にぴったりしたタイトフィットになり、深いスリットから脚が見えるようになったのにちょっとびっくり。自立したことと、奔放になったこととは同義ではないはず。
・トナカイといつも一緒にいる男(クリストフ)が、トロールたちに「ちょっと臭い」って歌われていたのが嫌だった。物語の最後、アナは「ちょっと臭い男」とキスをしたんだよ!想像したら、うえ~っていう感じじゃない?
 
すごーい!と感じた点
・雪や氷の表現がすごい。キラキラ感が半端じゃない。
松たか子さん、神田沙也加さんの歌がすごく上手い。吹き替えだと思ってなめていたけれど、あまりの歌の上手さにびっくり仰天してしまった。
 
 
アニメーションだけでなく、最近の映画全般について言えることなんだけれど・・・。
「お話の力」が落ちて来ているんじゃないかな。
「誰も見たことがなかった映像」だの、とにかくVFXにあぐらをかいてしまって、
肝心のストーリーが弱い、という作品が多くなっているように感じる。
だから、見終わった途端に内容を忘れてしまうような、
心に残るものがない、薄っぺらい内容のものが非常に増えてしまってる気がするんだよなあ。
 
3年後美大進学を考えているうちの娘は、
「映像がとにかくきれいだったよね」とそれなりに喜んでいた
確かに映像はきれいだったけどね。
それだけじゃいけないんじゃないのかな。