まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

今更ながら「家族ゲーム」というドラマ

娘の同級生の櫻井翔ファンから
「宿題」として見てくるよう渡されたというDVDを二人で見ている。
 
・・・。
どうにも我慢できない不快感。
こう、なんと言ったらいいのか、
ガラスを爪でひっかく音をずっと聞かされ続けているかのような、
なんとも言えない生理的嫌悪感を呼び起こすドラマだ。
 
娘の同級生の女子たちは、
実はほとんどがリアルタイムでこのドラマを見ていて、
「すごく面白かった!」と言っていたそうな。
でも、「自分が担任したクラス内のいじめや恐喝などを止めることが出来ず、
教師の道を断念したこと」やら、
「まじめで実直な人間だった父親が浮気に走ったこと」やら、
「中学・高校時代いじめに遭ったこと」やら、
わたしがトラウマのように心に抱えている問題を、
これでもか、これでもかと見せつけてくるドラマの展開と、
「頑張って演技しているなあ。」と常に感じさせる櫻井翔の熱演ぶりとが、
わたしの中であまり嬉しくない化学反応を起こしてしまっているようだ。
 
それにね、櫻井翔扮する家庭教師の問題解決のやり方が、
いくらなんでもひどすぎる。
あれじゃあね、まるで江戸時代の火消しだよ。
延焼を防ぐために先回りして町をぶっ壊して回ったという、あれ。
火事が収まった後に残るものは、焼け落ちた家々と、
その周りに広がるめちゃめちゃになった町。
「また建て直せばいいだけじゃん。」と思うかもしれないが、
現代ではそういう消火の仕方は採用されていないことから見ても、
それが最良の方法でなかったことだけは確かだろう。
それと同じように彼のやり方が、たとえ家族の抱える問題を結果的に解決することになったとしても、
その周りに広がるめちゃくちゃになった「何か」を考えると、
なんだかむなしい気持ちにならざるを得ない。