まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

栗原類くんのそっくりさん

数日前、夜にテレビのチャンネルを適当にかえていたら、
栗原類くん」という男の子が映っていた。
「超イケメンなのにネガティブすぎるモデル」というテロップが出ていて、
何の気なしに見ていたら類くんが口を開いた。
その声と口調を聞いた途端、わたしは心底びっくりした。
「・・・そ、そ、そっくりだっ!!!」
 
前に記事にした、東京の有名私大を落第しちゃった親戚の男の子の話し方に、
類くんの声も口調も気味が悪いくらいそっくりだった。
改めてみてみると、話すときに人と絶対に目を合わせないところや、
ひょろっとした感じまで本当によく似ていた。
「他人の空似って言うけれど、怖いくらいそっくりだね。」
そううちのダンナさまと笑い合ってその日は終わったんだけど・・・。
 
何となく類くんのことが気になって、ネットでいろいろ調べてみた。
すると、何だか腹が立ってきた。
類くんは1ヶ月くらい前にもテレビに出ていたようだった。
そのときに「女の子に4回告白したけれど4回ともフラれた」とぼそぼそ告白した類くんに、
「じゃあ、○○さん(類くんの後ろに座っていた、結構ブ○イクな女性)に告白してみて」と司会者が無茶ぶり。
類くんがどもりながら「お付き合いしてください」的なことを言うと・・・。
そのブ○イクな女性が「キモい!」と間髪いれずに叫んだ。
その後も「キモい」とか「ウザい」とか、類くんの好きな食べ物とかさまざまなことを聞いておいて、
類くんが答えるたびに出演者みんなで笑い者にしていた。
 
どうして?
笑い者にするためにテレビに出してるの?
類くんはモデルをしてるとは言っても、まだ高校生なんだよ。
出演料をもらって、類くんは(または類くんの事務所は)承知の上だとしたってひどすぎる。
 
おどおどしながら笑い者にされてる類くんの姿を見ていたら、
親戚の子が大学に行けなくなった理由が分かったような気がした。
彼もきっと笑い者にされたのだ。
「キモい」「オタクっぽい」「ウザい」・・・。
そんなふうな心ない言葉を雨あられと浴びせられて、大学に行けなくなってしまったのだ。
 
確かに、ちょっとみんなとは違っているかもしれない。
でも、それが、一体なんだって言うのかなあ。
残酷なことを言ったりしたりしてるわけでも、
誰かに迷惑かけたり他人を傷つけたりしているわけでもないのに、
人とちょっと違っているってことが、どうしてそんなにいけないこととされるのか理解できない。
 
「ウザい」「キモイ」。
そうみんなで言い合って一人の人を笑いものにする。
それが「娯楽番組」としてまかりとおる。
画面の向こうにはそれを見て楽しむ無数の人々がいる。
怖くて、不気味なことだ。
こっちの方がよっぽど「キモい」ことだと思うけど、違うかな?