まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

昆虫カタストロフィ

録画しておいた「昆虫ヤバいぜ!」をようやく見た。
(見逃した方のために説明すると、
「カマキリ先生」こと香川照之さんがMCを務める番組。
3年くらい前からNHKで不定期放送されている。
以前は「昆虫スゴイぜ!」だった…と思う。)

その中で紹介されていた
「昆虫カタストロフィ」が非常に衝撃的だった。
それは、ザックリ言うと、全世界規模で
昆虫が激減している、
その割合は年2.5%にもなっている…というもの。

「昆虫ヤバイぜ!」では「無知で昆虫嫌いなおねーさん」役が
「虫なんか居なくなったって
別に困んなくなーい?」的な質問を
全国民を代表してしていた。
もちろん、昆虫が居なくなるのはものすごい危機を生むわけで。

「危機」の内容として紹介されていたのは
食物連鎖を底辺で支えている存在がなくなる
 →生物全体の存在の危機
・植物の繁殖を手伝っている存在がなくなる
 →80%もの植物が繁殖できなくなる
・「スカベンジャー」としての存在がなくなる
 →動植物の死体が分解されなくなり、疫病などが大流行する

「カマキリ先生」が熱弁を振るっていた通り、
「昆虫カタストロフィ=人類カタストロフィ」と言っても
過言ではないほどのすさまじい危機なのだ。

これを見て、ハッとした。
今年の夏は草むらで鳴いているはずの
虫の声が全くと言っていいくらい聞こえない。
セミの声がやたらとうるさいから気付かない人が
多いかもしれないけれど(うちの夫もそう)、
東北地方某所のここは例年ならすでに
朝晩は「秋」の気配が漂い始めていて、
コオロギなどが鳴いているはずの時期なのだ。
それに、一昨年から「アメリカシロヒトリ対策」のための
消毒をしに町内会のじいちゃんたちが来なくなったけれど、
桜の大木にアメシロの巣が一つも出来ていない。
その他にも、ここに住むようになった頃(10年前)は、
何の幼虫か分からない、
派手だったり地味だったりする毛虫が
いろいろ歩いているのを見たものだけれど、
それも数年前からぱったりと見かけなくなった。
それと、生ゴミ回収の日でもゴミ置き場に
ハエが居なくなった。
飼い主たちが放置する犬のウン〇
(田舎では本当に飼い主のマナーが悪いのだ!)だって、
10年前は遠くからでもワンワンたかっているハエの存在で
「あ、あそこにウン〇があるんだな」と気付けたのに、
今ではすぐそばへ行くまで気付かなくなった。
こんな田舎でも「昆虫カタストロフィ」が
確実に進行していると思う。

…やっぱり、お庭に砂利を敷いてちゃいけないな。
余分な土地にはそこの風土に合った
草木を植えるのが喫緊の課題ではなかろうか、と
思った次第。