まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

Bくんの「夢の一日」

「先生、怖い話して!」と言われて新見南吉の
「あめだま」というお話を聞かせました。
なんと、今どきの幼稚園児たちは年長児でも
「おさむらい」が何なのかを全く知らない!という
予想外の事態に驚きつつ話し終えたとき、
一緒に聞いていたBくんが「ぼくもお話してみたい。
みんな聞いて!」と言ったのです。
普段、割と大人しいBくんが自発的にそんなことを言ったことに
内心驚きつつ、みんなでBくんに注目しました。

それは、Bくんの「この前のパパのお休みの日のお出かけ」
という話だったのですが…。
それが、近隣の町にある「イ〇ンモール」を数か所はしごして、
それから地元で人気のリサイクルショップへ行って、
ファミレスでご飯を食べて、車で数時間かかる
県内で一番大きいショッピングセンターへ行く、という話だったので、
わたしは正直驚いてしまいました。
でも、聞いていた子供たちは「あそこのゲーセンで
〇〇のゲームした」とか、「わたしもあそこのリサイクルショップで
この前おじいちゃんにおもちゃ買ってもらった」とか、
結構楽しそうに盛り上がっていたのです。

時間的なことを考えてみると実際は一日で回れる訳がなく…。
あれはBくんにとっての「こんな一日だったらいいのにな」という
「夢の一日」の話だったのだと思います。
でも、その内容がお店のはしごだったことに、
わたしはちょっと複雑な気持ちになってしまったのでした。