まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

お見送り

大学2年生の娘が、2度目の短期留学に出発しました。
前回は高校2年生の春休みに、2週間。
今回は1か月間の留学です。
前半は語学学校へ通って英語を勉強し、
後半はボランティアプログラムに参加して来ます。
週末のお休みを利用して、前回お世話になったホストファミリーの許へ
遊びにも出掛ける予定です。

心配性の娘は成田空港で
「もうここからお母さんと一緒にうちへ帰りたい」
「飛行機が落ちたらどうしよう?」
「海に飛行機が落ちたら、死体にガスがたまって
ますます太って見えるようにになるんだよね、いやだなあ…」
「今日は腕にこのブレスレットしてるから、目印にしてね」等々、
ネガティブなことばかり。
不二家で一緒に美味しいパフェを食べても
「これが人生最後のおやつになるのか…。」
でも、1度目の留学の折、
娘のもっと激しい嵐を経験済みだったわたしは、、
「大丈夫、大丈夫」と笑顔で対応しました。
「他人事だと思って…お母さん、ひどい!」
これも、すでに経験済みで(笑)

出国ゲートへ向かう直前、娘に
「握手がいい?それともハグがいい?」と聞いたら、
娘は荷物を置いてわたしに抱き着き、ぽろぽろと
涙をこぼしました。
ティッシュをうっかりスーツケースに入れちゃった!
鼻が出ちゃったのに…」
と泣きながら言うので手持ちのティッシュをありったけ渡すと、
涙を拭き、鼻をかんだ後、しばらく娘はうつむいていました。
やがて、
「あーあ、やっぱり泣いちゃった…仕方ない、行ってきます」
そう言うと手荷物検査場へ入る列へ並びました。
徐々に遠ざかって行く娘の姿を、
わたしはこちら側からずっと追いかけ続けました。
最後に金属探知用のゲートを通り、荷物を受け取った娘。
前回はそのまま振り返ることなく行ってしまいましたが、
今回はわたしの方を振り向きました。
わたしは小さくなった娘に見えるよう、
こちら側で大きく手を振りました。
娘はそれに応えて頭の上で手を振ると、すぐに見えなくなりました。

前回の留学の際には、本当に素敵な人たちに出会い、
日本では決してできないことを沢山経験して来た娘。
今回も、前回以上に様々な経験を積んで来ることでしょう。
一回り成長した娘に会うのを楽しみに、
母はあと少しになった仕事を頑張ろうと思います。