まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

義父は「最終着陸態勢」に入りました

施設から病院に移った後、
義父の認知症は急激に進みました。
施設に居た間、完全に保たれていた排泄の自立もすぐに崩れ、
紙オムツの生活になりました。
車イスにベルトで固定されて過ごせたのも過去の話、
今はもう鼻孔に酸素用の管を着けられて、
一日中ベッドで寝たきりの生活です。
痰を吸入されると不機嫌そうな表情になり、
何がきっかけなのか時折は機嫌良さそうな表情になり、
一日中何事か唸り声を上げているものの、
もう何を言っているのか義母でさえ一言も理解出来なくなってしまいました。
口から食べることももはや叶わず、
点滴のみに頼る生活となっています。

それでも義母は趣味の習い事に忙しく過ごす日々で、
お見舞いは週に1回程度のまま。
夫は週末に行ったり行かなかったり。

義父と同じレビー小体型認知症だったおじちゃんを介護したM子おばちゃんは、
「どうか最後まで優しくしてあげてね、そのひとが悪い訳じゃないの、
病気のせいなんだもの。
レビー小体型はふと元の状態に戻ることがあるから、
その時に優しい言葉をかけて安心させてあげてね。
食べ物はくれぐれも誤嚥性肺炎にならないように、
ゆっくり焦らせずに飲み込ませてね。
ちゃんとごっくんしたか、必要ならのどにそっと触って確かめてあげて。
家に行けば勉強のために買った本がいろいろあるんだけどね・・・」
と、か細くなった声で一生懸命説明してくれました。
そんなおばちゃんにはとても、
義母や夫のことをそのまま話せなかったです。

いずれにせよ、義父は人生の最終着陸態勢に入りました。
出来る限りソフトランディングできればいいと思います。