まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

娘の「初恋」から考えさせられたこと

この春休みに、娘は2週間の短期留学に行きました。

うちの家族で初めて南半球まで行き、
ホームステイしながら現地の高校に体験入学して来たのです。
中学時代娘は、学校で3年間、
毎日アイルランド人とカナダ人の先生から英語を習っていたのですが、
「すごく発音が違ってて、最初は何を言われてるか全然分からなかった」とのこと。
それでも、若くて柔らかい脳はすぐ順応し、楽しい2週間を過ごすことが出来たようでした。

今回の留学で、娘は「初恋」みたいなものを経験したようです。
その対象は・・・なんと、ホームステイ先のお父さん!!!
「確かに『ジョンさん、いいわあ、大好き!』ってドキドキしたよ」だそうです。
(ジョンさんはもちろん仮名です)
「でも、信じられないくらいいいパパであり、信じられないくらいいいだんなさんであり、
それに何よりみんな信じられないくらいいい家族なんだから、
その人達の幸せを壊そうだなんてみじんも思わなかったけどね」

「優しくて、陽気で、家族思いのお父さん」と言うのが、
娘にとって大きな衝撃だったのだそうです。
娘にとって父親とは
「家ではムスッとしていて、仕事を何より優先させ、笑いと言ったら営業スマイルだけ」
という認識だったからなのだそうで。
毎朝子供たちが起きるより先に出勤し、その代わり毎日午後5時には帰宅して、
帰って来るなり「ただいま、僕の子供たち!」と言いながら息子たちを抱きしめ、
夕食までの間庭で子供たちと一緒に遊び、
家族そろって食事して、食事中に電話がかかって来ても「今は家族の時間だから。
大事な用ならかけ直して来るだろう」と電話には出ず、
赤ちゃんの世話で忙しい奥さんを気遣って後片付けをし、
子供たちを8時過ぎに寝かせたあとは、奥さんとビール片手に談笑し・・・。
そういうジョンさんの姿、そして温かい家族のあり方が衝撃的だったのだそうです。

うーん・・・。
母はうなだれるしかありません。
先日、息子にも「お母さんたちを見てると、
『一体どこで間違ったんだろう?』って考えずにいられない」
と言われてしまいましたし。

「だんなさんって大学の同級生なの?いいわねえ、いつまでも仲良しな夫婦で」
と何も知らない人からはよく言われますが、わたしと夫とは決してそういう関係ではありません。
「仲良し」とは程遠い感じです。
大学の頃、夫のことがあんなにも大好きだったのになあ。
母や姉に虐待されつづけて育ったわたしが、欠陥人間だったせいなのかなあ。
父親の母親に対するDVを見続けて育った夫も、欠陥人間だったせいなのかなあ。

「将来外国で暮らして、外国人と結婚するのもいいなあ」と娘は言っています。
どこで暮らしても、誰と結婚してもいいよ。
母の願いは、子供たちが、それぞれ幸せになってくれることだけです。