まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

We must keep looking for the silver lining!!!

*まず、 こちらの記事をお読みください。 http://blogs.yahoo.co.jp/joy_spring2010/13924293.html

息子の言葉が結構ショックで、わたしは息子に
「キミたち若い世代はいざとなったら日本から逃げ出せる。
お母さんは『ハイハーバーから出る船を見送る科学者』になった気分かな。」
とメールを送りました。
(「ハイハーバーから出る船を見送る科学者」と言うのは、
アニメ「未来少年コナン」に出て来ます。
地球を破滅に近い状態に陥らせた科学者たちが、
新天地へ向かう船に乗らず、責任を取ると言う象徴的な場面です)

すると、息子からこんな返事が来ました。
「昨日はごめんなさい。
返信を読んで、やっぱり私も消費者マインドに毒されているのだなあ、と
反省しました。
世間はともかく、少なくとも私の諦めの根には、
『私が何をしても国は動かない』ということがあります。
私の行動で影響が出るのは家族レベルがせいぜいである、と考えているから、
日本が駄目なら他を当たればいい、みたいな外野発言をしてしまうのでしょう。
(まさにハンナ・アーレントの言う大衆ですな)
でも、端から諦めている、というわけではないです。
だからこそ、公務員試験も受けようと思っているわけだし。
ただ、今のままでは世界的にじり貧なわけで、最悪の場合どう軟着陸すればいいかな、
というのは常々考えるところです。
・・・そんな感じかの。
気分を害したのならごめんなさい。
希望も語れないのでは、哲学科の名折れですな。」

希望を語る哲学者。
哲学と希望って、正反対のもの、みたいにも思えますが。
3年前息子が哲学科に進む時に、わたしは偉そうにこんなことを言ったのです。
「哲学=絶望、みたいになっているけれど、それではいけない。
希望がなければどうやって生きて行ったらいいか、みんな分からなくなってしまうから。
哲学を学んで、希望を人々に平易な言葉で語れる人になって欲しい」と。
真面目な息子はお気楽な母のそんな言葉をしっかりと受け止めて、
熱心に学んで来たのですね。
母は、何だか、とても嬉しかったです。

希望と言えば・・・。
”Every cloud has a silver lining” と言う英語のことわざがあるそうです。
「雲の裏側には銀色に輝く部分がある」、
つまり「どんな困難の中にも希望につながるものはある」という意味なのだそうです。
(古いスタンダードナンバーに”Look for the siver lining”というのもありましたね)
パンドラの箱の底に最後に残っていたものは希望だった、というギリシア神話
あれは人生の大きな真実を語っているように思います。

どんな困難な状況になっても、希望を持って進まなければいけません。
大人世代のわたしたちが、まず希望を持たなければ・・・と、
息子からのメールを読んで考えたわたしです。