まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

車いすのひと、その後

*まず、こちらの記事http://blogs.yahoo.co.jp/joy_spring2010/13248845.htmlをお読みください。

年内最後の活動日、「車いすのひと」の姿がなかった。
これは、クリスマス会4回目にして初めてのことだった。

「ねえ、あのひとの姿がなかったよねえ」
活動終了後、控室で雑談していた時にわたしが話を振ると、
仲間の一人が言いづらそうに言った。
「この前の活動の傾聴の時間に見たんだけどね、
あのひと、『何すんだ、手ば離せッ!』って大声を上げて、
職員さんの手を振り払ってたよ」
その話を聞いて、わたしたちはみんな言葉もなくうなだれた。

ああ、あのひとはそういう段階に入ったんだ・・・。
もう、わたしたちが行くのを首を長くして待っててくれたり、
優しい言葉をかけてくれたりは出来なくなったんだ・・・。

そのひとであり続けることが辛すぎて、
そのひと自身が壊れてしまうよりは、
壊れずに済む新しいそのひとになる方が、
そのひとにとってはずっとずっと幸せなことなのだ、
そう頭では分かってるんだけど、
頭ではちゃんと分かってはいるんだけど・・・。

やっぱり悲しい、と思ってしまうのです。
「栗ちゃん、来てくれるの、待ってたんだよ」
そう言ってくれた優しい声が、どうしても忘れられないのです。