まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

年内最後の活動日、皆さんと笑って笑って笑い納め

この間の金曜日、年内最後のボランティア活動があった。

毎年12月最後の活動日は「クリスマス会」を兼ねることになっていて、
わたしたちボランティア全員、クリスマスっぽいものを身につけるのが恒例になっている。
わたしは毎年100円ショップなどでクリスマスグッズを仕入れるのが楽しみで。
今年は3COINS(300円ショップ)で赤白のしましまでポンポンが付いたトナカイのかぶりものを買い、
100円ショップで棒状のLEDライト(3色に色が変わり、発光パターンも数種類)と、
据え置き型のファイバーライト(基部に3色のLEDが仕込んであり、
そこに釣り糸を束ねたヤツみたいなのを差すと先っちょが光る。
赤、青、緑の3色に光り、発光パターンがいっぱいある)を買った。

当日、老人ホームの利用者さんたちの興味を惹いたのはファイバーライトだった。
キーボードのセッティングをしながらテーブルに置いたライトを点けると、
「うわあ、なんだ、それ、きれいだごだー(きれいだこと)!!!」とそこここから感嘆の声が。
しかし、そう叫んだあと、皆さんが一様に次の質問をして来たのは予想外だった。
「それって・・・熱いんだが?」
光るもの=熱を持って熱くなる、
というのがちょっと前までの常識だったのだから当然なのかな。
「全然熱くないんですよ、ちょっと触ってみませんか?」
そう言ってファイバーライトを持って皆さんの間を回ると、
「ふぇっ!」とか「ほわっ!」とか声を出しながらおっかなびっくりファイバーの先に手を触れて見、
「あらあ、ほんとだ、あっつぐねんだ、これ!(熱くないんだ、これ)」
活動が始まる前から、皆さん次々笑顔に。

いつものように「あいうえお笑い」から始めた。
「ジングルベル」や「赤鼻のトナカイ」は皆さんにはなじみがない曲なので、
シャカシャカ(ヤクルトの空き容器に食べられなくなった古米を入れ、
もう一つの容器をくっ付けて口の部分をテープで止め、全体を布でくるんだ手作り楽器)を振るだけ。
でも、皆さんすごく楽しそうにシャカシャカを振り、
「ヘイ!」の掛け声も元気いっぱいだった。
Tさんの紙芝居「三枚のおふだ」を所々茶々を入れながら聞き、
12月生まれの方のお誕生会では「四季の歌」の秋と冬を大きな声で歌ってお祝いした。
Sさんがリードしてのじゃんけん大会は、後出しOKのスペシャルルール。
「必ず勝てる」というだけで、皆さんの目の色が変わるのが不思議なところ。
最後は元気よくシャカシャカを振りながら「リンゴの歌」。
シメは毎度恒例の「幸せなら手をたたこう」。
1回目は手をたたき、2回目以降は会場を回るボランティアメンバーと次々握手。
そして、全員で挨拶をして「また来年~」で終了・・・となるはずなのだが。

お楽しみはこれから!
毎年、皆さんにもクリスマスのかぶりものをかぶっていただくのが楽しみで楽しみで。
わたしがかぶっていたトナカイの縞縞帽を脱いで、
「これ、かぶってみたい方~?かぶると楽しくなっちゃう、不思議な帽子ですよ~」
と言いながら会場を見回すと・・・誰も反応せず、シーン。
でも、これも毎度のこと、想定の範囲内ですから!
「せっかくですもん、どなたかかぶってみませんか?」と言いながらもう一度見回すと、
元は村一番のお転婆だったSさんがニコニコしながら視線を合わせて来た。
「Sさん、かぶってみませんか?」
「おう、やるやる、かぶってみる!」
赤白縞縞でポンポンが付いたトナカイの帽子をかぶってSさんは大ニコニコ。
「うわあ、Sさん、とっても可愛らしく見えます!素敵ですよ!」
「んだが、似合うべが(そうかな、似合うかな)?」
すかさず職員さんが笑顔のSさんをデジカメで激写。
一人がかぶると、次々「おらもかぶっでみで~(かぶってみたい)」。
帽子をかぶった途端、皆さん満面の笑顔になるので、そこを職員さんが次々と激写していく。
そんな中、わたしに捕まる前にこっそり車イスで逃げようとしていたHさんにも、
「Hさん、ダメですよ、逃げちゃあ」と言いながら帽子をON!
すると、Hさんも「あらあ、ちょっと恥ずかしいっけ~(恥ずかしいわあ)」と言いながら、
まるで少女のような笑顔になったのでわたしまで嬉しくなった。
もちろん、Hさんみたいに「本当はちょっとやってみたい」という人だけではなく、
「イヤだ」と本気で断る方も中にはいらっしゃるので、
そういう方にはあっさり「そうですか、分かりました」と言って引くのも大切なのだが。
会場の中は笑顔と笑い声でいっぱいになり、
わたしの目には会場が温かいレモン色の光でいっぱいになったように見えた。

今年の活動も、皆さんとたくさん笑って一緒に楽しむことが出来た。
そんな一年間の締めくくりにふさわしい、年内最後の活動日だった。