まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

痛みを取るのって、大事。

中で腐ってることが判明した歯の治療が始まった。
爆発的な噴火をして、火口付近が吹っ飛び大穴が開いた山、
みたいな体になった歯を見せられて青ざめたわたし。
「1週間以上このまま置いて、詰めた薬で内部を殺菌してから次回治療します。
神経が死んでるので、麻酔が切れたらちょっとチクチクするかも知れませんが、
じきに収まるはずですから」
先生はそう言ってたはずなのだが・・・。

痛い!
心臓のドキドキに合わせて歯がズキンズキンする!
痛くて痛くて、とても何か食べたり出来る状態じゃない!
歯医者さんに連絡すると、
「これを飲んで様子を見てください」と抗生物質と頓服の鎮痛剤を出された。
抗生物質は三日続けて飲めば効果が1週間持続するそうで。
頓服の鎮痛剤は5回分。
「鎮痛剤を飲み切っても痛みが続くようなら連絡してください」
と言われた。

薬を飲みながら過ごした週末。
鎮痛剤を飲んでも、噛むと痛いので完全流動食。
中華のおかゆに卵とショウガを入れたものや、
プリン、あとはカップスープ(熱いと痛くなるので、牛乳を入れてぬるくしたもの)、
冷奴にだし醤油とちょっとだけラー油をたらしたもの、などなど。
美味しいものがなければ人生は地獄、みたいなグルメ男の夫は
「かわいそうだねえ、そんなものしか食べられないなんて」と
向かい側で気の毒そうな顔をしながらお中元にもらった笹かまをパクパクしてた。
あまり「食」に執着心がないわたしは、
そういう流動食でも全然構わなかったけれど、
やっぱり痛みがあることによって気分が暗くなり、悲観的な考えばかり浮かぶようになった。

昨夜最後の鎮痛剤を飲み切ってしまい、祈るような気持ちで布団に入ったのだが・・・。
・・・やったあ、今朝は痛くない!
きっと抗生剤が効いて炎症がおさまったに違いない!
ひゃっほー!!!
起きて来た娘が、
「おかあさん、どしたの、朝からハイテンションだけど?」
といぶかしがるくらい、一転ハッピーな気持ちに!

やっぱり、痛みを取るのって大事だな、と改めて実感した。
ここ、患者にとってはとても大事なことなんだけど、
お医者さんによっては全然それがわかってない気がするんだよね。
亡くなったとうさんが入院中ひどい腰の痛みを訴えたとき、
ペインクリニックで神経ブロック注射を受けさせて欲しいと内科の主治医に言ったら、
ドクターはあからさまに軽蔑の色を浮かべて、
「でも、それって、ただ痛みを取るだけですよね?
原因が解決出来たワケじゃないですよね?」と言い、即座に却下したんだよね。
ベッドで横になりながら、始終腰の痛みに苦しんでたとうさんは、
一時生きる気力さえなくしてしまうところだったと言うのに!
ドクターはそんなとうさんの現実は無視して、結局退院するまでずっと
「根本療法>対症療法」に執着し続けたのだった。
(腰の痛みの根本療法がシップを貼ることなのかは、分からないけどね!)

とにかく、痛みを取ることが、患者にとっては死活問題。
すべてはそこから始まる、と言ってもいいんじゃないかなあ・・・などと、
人一倍痛みに弱いヘタレなわたしは思うのであった。
・・・次回もまた、詰め物を外して火口内部を消毒するんだって。
また痛くなるのかなあ・・・。