まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

全部混ぜる

月に一度、義父を精神科へ連れて行く日が近づいて来た。

老人ホームへ連絡しがてら、近況を聞く。

月間レポート(月に一度担当職員さんのコメント付きで送られてくる)には、

最近概ね落ち着いて生活している、とあったけれど、

ここ数日ちょっと不穏が続いていて、

頭をゴンゴン机に打ち付けたりするようになっているそうだ。

(通院日がいつなのか本人は知らないはずなのに、

毎回通院日が近づくとなぜか不穏になるらしい)

「もう一つ気になっていることがありまして・・・」

ケアマネさんが心配そうに切り出した。

聞けば、義父は食事の際、ご飯に全ての副食を(フルーツポンチなどのデザートまで!)

混ぜて食べるようになったらしい。

味覚がダメになったようだ、ということは、

まだ義父が家で暮らしていた頃から義母がしきりにこぼしていたけれど、

それは長年辛党だった義父が突如超甘党になったことを指していただけだった。

コーヒーに信じられないくらい大量の砂糖を入れて飲むんだ、

やっぱり頭がおかしくなってベロまでバカになったんだ!と義母は言ってたっけ。

今回ケアマネさんに言われたことは、それとは全く性質が違うように思う。

多分、義父の認知症はこの2ヵ月でさらに進行したんだろう。

「別に進んだっていいんだ、あんなヤツ。

ただ、周りに迷惑かけずに、さっさとこの世から退場してくれればそれでいい」

夫はそんな風に言う。

わたしが認知症になったとして、子供たちにそんなことを言われたとしたら・・・。

親として、そんなに惨めで哀しいことはないようにわたしは思うけれど・・・。