まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

トニー・ベネット&レディー・ガガの新譜「チーク・トゥ・チーク」

お金がないからCDは買わない、と決意したはずだったんだけど・・・。
 
買ってしまいました。
 
「デュエットⅡ」に入っていた「レディ・イズ・ア・トランプ」が想像もしてなかったほど良かったから。
まさか、トニー・ベネットレディー・ガガによる、スタンダードナンバーのアルバムが出るとは、
予想だにしてなかったから。
 
レディー・ガガに関して言うと、歌はやっぱりとても上手いです。
信じられないくらいつややかで伸びのある声(こういう声質の人って、
アジア系にはあまりいないような・・・)。
でも、完全にアウェー気分を楽しんで伸び伸びと歌っていた「デュエットⅡ」の時と比べると、
自分の歌の上手さを聞かせなければ、聴き手に分からせなければ、というような、
「欲」みたいなものが出ちゃったかな?と感じる曲もありました。
(「魅惑されて」をこういうふうに歌うのは感心しないなー)
とは言え、「ラッシュライフ」や「Everytime We Say Goodbye」での
表現の上手さには脱帽させられました。
あんなにも難しい歌を、本当に表現力豊かに歌っています。
すごいなー。
 
トニー・ベネットに関して言うと・・・。
ああ、トニー・ベネットが・・・ちょっと元気を失ってしまった・・・という感じがします。
お年のことを考えれば十二分に立派なものなのですが・・・。
トニー・ベネットが敬愛しているフランク・シナトラなど、年を取ってからの衰えぶりは悲惨そのものでした。
80歳くらいの時だったか、日本での公演の様子をテレビで見たことがありましたが、
「金返せーっ!!!」と物を投げつけられても文句は言えないな、という状態でしたっけ。
フランク・シナトラは酒にタバコに女に・・・と節制とは無縁な生活を送ってたからなあ。
トニー・ベネットはその点、非常に真面目な方で、ずっとずっとベルカント唱法のトレーニングを
続けて来たから年を取ってもちゃんと歌えるそうなのです。)
もしかして、もしかすると、トニー・ベネットのアルバムは最後になってしまったり?!
そんなことにならなければいいんですけど。
・・・とは言え、さすがの表現力は健在です。
ああ、ビルさまとあと何枚かデュエットアルバムを出して欲しかった・・・。
 
いろいろ書きましたが、買って絶対損はない1枚だと思います。