まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

卒業式の歌もすっかり様変わりしたようで。

人事を尽くしたかどうかは別として、
娘の高校入試も終わりました。
あとは天命を待つのみ。
中3生たちは「卒業」に向かって進んでおります。
 
そんな中、激しいジェネレーションギャップを感じることが・・・。
「卒業式で歌う曲、こんなのになっちゃったんだよ~」と、
娘が聞かせてくれた曲を聞いてびっくり。
中高生に大人気の某グループが歌う「yume」という曲なのですが、
歌詞の意味が全く分からない!
「ゆめはゆめのなかでみるんじゃなく/ゆめのなかでみるものなんだね」って・・・???
ネットで歌詞を検索してようやく意味が分かりました。
彼らは「夢」と「yume」という具合に、「ゆめ」という言葉に二つの意味を持たせた(つもり)らしいのです。
でも、悲しいことに耳から入ってくる音の響きとしては、
「ゆめはゆめのなかでみるんじゃなく/ゆめのなかでみるものなんだね」
としか聞こえず、「曰く不可解」な歌詞になってしまったという訳なのです。
しかも、歌の最後が
「さくらのはながちっていくように/ぼくらもゆめをみながらしんでいくんだね」ですと。
 
「ねえ、どうしてこれをわざわざ卒業式で歌う曲に選んだの?」
と娘に尋ねたら、
「多数決取ったら組織票でこれになっちゃったの」と。
「こんなのやめようよ、最後に『死んでいくんだね』なんて、
卒業式にふさわしくないよ、別の曲にしようよ」と言った子たちもいたらしいのですが、
クラスの実権を握っているLINE仲間たち(もうスマホを持っていて、
LINEでクラスメイトの悪口を言い合ったりして「楽しくつるんでいる」グループ)が、
「はあ?多数決に文句つけるっての?
じゃあ、めんどくさい、歌わない」と言い出したりして大混乱。
 
卒業生が「サプライズ」を装って歌う、というのが伝統になっている学校なため、
担任に「頼むからお前たちも歌ってくれ」と懇願されたそうで・・・。
「あんなことを担任に言わせるなんて、恥ずかしいと思わなくちゃいけないと思うんだけど、
奴らは全然恥だとも思ってないみたいなんだよね。
それで、歌わないよりはマシか、ってことになって、この曲に決まっちゃったの」だそうです。
 
わたし、「仰げば尊し」って曲が結構好き。
文語調の硬質な歌詞もいいけど、実はメロディーラインがなかなか美しくて。
コードの付け方によっては、非常に複雑で美しい響きになるところが気に入ってます。
それに、何十年経ってもいい曲のまま、というところが何よりもいい。
「yume」って曲なんか、数年でカラオケからも消えてしまうでしょうがね。