まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

友チョコ地獄

・・・誰なんですか、一体全体、「友チョコ」なんて恐ろしいことを、
小中学生の女子たちに拡散させた罰当たりな輩は。
 
うちの娘は今年、25人分の「友チョコ」を用意しなければならないそうで。
・・・というか、ここの町に越して来てからずーっと、
毎年物凄い数の友チョコを用意しなければならなくなりました。
東京に住んでた頃は、ほんの3、4人と交換するだけだったのに。
この町では、「義理友チョコ」をばらまかないと、陰口をたたかれ、
下手するとイジメに遭いそうな感じなのです。
娘は受験生ゆえ、今年は全部わたしに丸投げ・・・いやいや、
手先は恐ろしいほど器用でも料理が好きじゃない娘は、
実は毎年毎年わたしに中身は作らせておりました。
今年はラッピングも含めて全てわたしに「お任せ」だそうです。
・・・まあ、お金を出して買えば済むことではありますが、
1人分100円だとしても、25人分なら2500円!
1ヵ月のお小遣いが1500円の娘にとってはものすごい大金です。
しかも、100円だとロクな物は買えない・・・。
少ない予算で美味しいものを、しかもちょっぴりじゃなく上げようと思ったら、
どうしたって手作りする以外の選択肢はないのですねえ。
 
男子相手にばらまく「義理チョコ」と違い、
女子相手にばらまく「義理友チョコ」はハードルが高いです。
女子たちの辛辣且つ厳しい目が全てをチェックするのですから。
「美味しくない」「可愛くない」「ラッピングがイケてない」等々、大変らしいです。
 
どんなに安価なクーベルチュールチョコレートを使っても、
チョコレートのお菓子は材料費が馬鹿になりません。
(引っ越してきて初めてのバレンタインは、
材料費だけで3000円以上かかりました・・・泣くしかない)
そんな訳でここのところ数年間は、チョコレートのお菓子ではなく、
クッキーを数種類詰め合わせたものを作っています。
今年は、わたし自身現在結構忙しいので、2種類のクッキーを詰め合わせます。
まず、おなじみのアイスボックスクッキーは、
「もっと知りたいお菓子作りのなぜ?が分かる本」という、素晴らしい本のレシピで作ったもの。
レモンの皮と果汁とがダブルで入った、
レモンの香りがとてもさわやかな美味しいクッキーが出来上がりました。
手先がぶきっちょなわたしは、形をちっとも揃えられないのですが、
まあ建前上は「中学3年生の女子が作った」ってことになってますので・・・。
逆を返せばあまりにブサイクな仕上がりゆえ、
大人が作ったものにはとても見えないということで・・・ちょっと複雑な気持ち。
もう1種類は、いつも「こればっかり!」という感じで作っている、
チョコチップがたっぷり入ったココナッツクッキーです。
一応バレンタインデー用ということで、
チョコチップをいつもの倍量太っ腹!って感じで入れてみました。
ココナッツがサクサクして、チョコチップが売り物では考えられないくらい贅沢に入り、
これまた見た目はイマイチでも食べれば美味しいクッキーになりました。
 
高校生になったら、万が一「義理友チョコ」するとしても、
もうお母さんは作らないから、自力で作るんだよ、と娘と約束しているので、
今年がわたしが作る最後の「義理友チョコ」ということになります。
頑張ったな、わたし!
ぶきっちょなのに、アイスボックスクッキーも、ザックリ言えばちゃんと丸くできたじゃない、わたし!
 
話が元に戻りますが、一体どこのどいつなんでしょうね、
友チョコ」なんていう恐ろしい金鉱脈を掘り当てた人物は?
チョコレート業界の人?
ラッピング業界の人?
それとも・・・?
 
なんにせよ、最後の代理友チョコ作りはどうにか無事に終わりました。
何かこう、「乗せられちゃってる感」がすごくて毎年ものすごく癪な気持ちにさせられてる、
わたしなのでした。