まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

野島ドラマ騒動に思うこと

児童養護施設を扱った民放のドラマで世間が騒がしくなっているようだ。
わたしはドラマは見てないけれど、ネットのニュースで概要を知った。
 
そして、さっき偶然Eテレの「カラフル!」という番組を見た。
ちょうど児童養護施設が取り上げられている回だった。
 
メインで取り上げられた崇くんは、24人の小学生が暮らす児童養護施設のリーダー。
今度新しく仲間が増えることになって、その子を迎える準備をしている。
小さな子たちの面倒を見たり、騒いじゃって先生に叱られたり・・・。
でも、崇くんは気負うでもなく、卑屈になるでもなく、
ちょっとシャイな笑顔を見せながら、日々24人のにいちゃんとして暮らしている。
 
子どもたちを捉えるカメラがとても優しい。
だから、「児童養護施設に入れられてる可哀想な子たち」というおかしな先入観なしに、
崇くんやその他の子どもたちのことを見ることが出来た。
そういうフラットな見方が出来たからこそ、
子どもたちの笑顔の屈託なさや、しなやかに生きる力強さなどが、
見ているこちら側にストレートに伝わってくる感じがした。
 
対して、民放ドラマが描きたいらしいものは、
こんな感じだ(ドラマの公式ホームページを参照した)。
赤ちゃんポストに「棄てられた」可哀想な子、
しかも、意地悪で冷たい施設の職員にいじめられて、
それでも「愛」を求めてけなげに頑張る子ども・・・。
 
そういうステレオタイプ的な「施設の子ども像」を見ている側に植え付けることこそが、
子どもたちへの差別や偏見を助長するのではないか。
それに、日々子どもたちと頑張っている施設の職員の方たちに対しても無礼千万である。
 
みんな、Eテレを見て!
昔の教育テレビのイメージのまま敬遠してるのは本当にもったいない。
今のEテレには、クオリティの高い、面白くていい番組が目白押しなのだから。