まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

ジム・ホール氏のご冥福をお祈りします。

ジム・ホールが先日亡くなったそうだ。
享年83歳。
ジャズメンにしては長生きだったと思う。
でもなあ。
またしても一人、ジャズ界の巨星墜つ、という感じがして悲しい。
 
ジム・ホールと言ったら「アンダーカレント」、
「アンダーカレント」と言ったら「マイ・ファニー・バレンタイン」。
初めてあの演奏を聴いた時には、心底驚いた。
あんなにもアップテンポで演奏された「マイ・ファニー・バレンタイン」は初めてだったから。
それが、あっと言う間に引き込まれた。
ものすごい緊張感。
ギターとピアノ、二人の間に見えない火花が散る。
楽器を通しての真剣勝負、丁々発止、丁発止。
エバンスのものか、ホールのものか、カウントを刻む靴音が聞こえる。
時折訪れる一瞬の静寂がますます緊迫感を醸し出し、
わたしは全身が耳になるような不思議な感覚に襲われた。
 
今日はエバンスとホール、両氏を偲んで、
「アンダーカレント」を聴くことにしよう。
ジム・ホール氏の魂が安らかならんことを・・・。