まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

子どもたちと見て感激したアニメ「ぶぶチャチャ」

ぶぶチャチャ」、ご存じですか?
 
もう13、4年前にNHKで放送されたアニメです。
一時期流行った「泣けるアニメ」とか「名作アニメ」とかいう民放のテレビ番組にも、
一切出ることはなかったけれど、本当に心に沁みるいいアニメでした。
 
「ボク」を助けようとして車にはねられ、死んでしまった犬のチャチャ。、
どうしても「ボク」の許へと戻ってきたくて、子供用の乗用自動車に魂が乗り移ります。
大人の目にはただの車のおもちゃにしか見えないけれど、
「ボク」はチャチャと話すことも出来るのです。
「ボク」を乗せたチャチャと一緒に、二人はいろいろな人と出会い、さまざまな場所へ行き、
不思議で楽しいワクワクの経験をしていくのです・・・というようなストーリー。
 
これね、ものすごく哲学的なんです、なんだか。
だって、主人公の「ボク」は、判でついたように名前を尋ねてくる大人たちに対して、
「ボクはボクだお」と答えるんですよ。
I am who I am.
もしくは
I am what I am.
ってことですよね。(・・・と書きながら、英語に自信がないので冷や汗ダラダラ
名前なんて、ただの名称でしかなく、「ボク」の本質にはなんの関係もないことなんですから。
子供たちとこのアニメを見て、初めて「ボクはボクだお」を聞いた時、
まるで電撃が走ったかのような衝撃でした。
そして、「このアニメは出来る!(←なんのこっちゃ)」と確信したのでした。
 
それに加えて、「ぶぶチャチャ」は音楽も素晴らしいのです。
オープニング曲「君のぶぶチャチャ」は、歌詞、メロディ、コード進行の3拍子そろった名曲!
さらに、さらに!!!
ジャズファンにはうれしいことに、なんとなんと、かのトゥーツ・シールマンスまで、
演奏に参加しているバージョンがあるのです!!!
本放送時、番組を見ていて「んんん?このハーモニカの音は?!」と思ったら、
やっぱりトゥーツ・シールマンスの演奏でした!
ニコニコ動画に音源がアップされてるようです。
興味のある方は是非、ぜひ。)
 
最近のアニメは、対象年齢を問わず、とにかく「バトル」ばっかり。
プリキュア以降、女の子のアニメまで、バトル、バトル。
(それだから、ちっちゃい子に声を掛けられる時の決まり文句まで、
「勝負だ!」になっちゃったわけですよ、近ごろでは。)
小さい時から「バトル漬け」にして、実は国民総動員計画の一端ではないのかなあ、
などと下衆の勘繰りをしたくなっちゃうくらい、バトルばっかしで、もううんざりなのです。
 
ぶぶチャチャ」は、「世界中の誰もが、30年経っても古びず楽しめる作品」というコンセプトの下、
制作されたものだそうです。
少なくとも、制作から13、4年経った現在でも、全く古びておりません。
子育て真っ最中のお母さん方、是非お子さんと一緒にご覧ください。
子供の心を失わず大人社会でもまれて疲れた方、子供の心を知りたい方等々、
洋の東西を問わず、老若男女、どなたでも。
決して後悔はさせませんよ!