まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

イルミネーション雑感

息子から、新宿高島屋前のクリスマスイルミネーションの写メが送られてきた。
夢のようにきれいだった。
今月上旬、学祭を見に東京へ行ったときにも、
もうすでに丸の内のビルなどで美しいイルミネーションがキラキラしてたっけ。
それこそ、あっちでも、こっちでも。
 
・・・「節電」って、どうなったんでしょうかねえ。
原発をどうするか、とか、エネルギー問題も全然解決していないのに、
そう言えば久しぶりの東京は、「節電」はほぼ感じられない街に戻ってた気がする。
 
これでいいのか?
 
イルミネーションをやっちゃいけない、とは言わない。
でも、クリスマスってまだまだ先だよ?
そんな時から、ずーっとイルミネーションをキラキラさせてるのってどうかなあ。
せめて、12月に入ってからでいいんじゃないんだろうか。
 
などと言いながら、イルミネーションがキラキラしてるのを見るのは大好き。
郷里の仙台では、もう30年近く前から、
「せんだい光のページェント」というイベントが続いている。
定禅寺通りという、ケヤキの大木の街路樹が続く通り沿いに、
その大木いっぱいにイルミネーションを飾り付けるもの。
初めて行われたのは、わたしが大学2年の冬だったと思う。
「ページェント」って聞いてもみんな「何だ、そりゃ?」って言う感じで、
わざわざ見に来る人もほとんどいないような感じだった。
わたしは、たまたまバイト先がその近くだったので、見たんだけどね。
「うわーっ、こんな美しいもの、見たことあったかなあ?」って思うくらい感激した。
小雪が舞う寒さの夜だった。
人通りもあまりない冬枯れの定禅寺通り
夜空の星が木々に降り注いで来たかと思うような光景の中、
通りの中央にある彫刻のある散歩道で、カップルがそっとキスしてたのを覚えてる。
・・・それが今じゃ、もう大変な混雑ぶりで。
あんな中でキスなんかしようものなら、赤っ恥状態。
近隣の町だけじゃなく、他の県からも見物人が大挙してやって来るわ、
さまざまなイベント(サンタの大行進やら、そこここで行われるライブやら)は行われるわで、
情緒も何もあったものじゃない、という状態になってしまった。
 
まあ、元々が「冬の間葉も落ちて寂しい定禅寺通りに、
何か活気が戻って明るくなるようなイベントを」という趣旨で、
確かパリのシャンゼリゼのイルミネーションを参考にして始まったという、
「人寄せ」目的のイベントなんだから、人が沢山来てくれた方がいいんだろうけどね。
ちなみに、「光のページェント」は運営費を結構市民からの寄付に頼っているので、
長期間は出来ず、ほんの2週間くらいしかやらないはずだと思う。
 
見れば見たで「うわーっ、きれい!!!」と大興奮してしまうわたしなんだけど、
胸の奥で「節電しなくていいんだろうか?」という、
チクリとした心の痛みも覚えてしまうイルミネーションなのだった。