まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

「鳥の歌」

昨日、某音楽ホールでボランティアをした。
いつもは全く聴かないクラシック。
1曲目はハイドンで、ドアの外に立ちながら、
ちょっと眠たくなってしまった。
 
長い長いハイドンが終わり、拍手。
ここで、ゲストソリストが退場するはず・・・が、演奏が静かに始まった。
・・・ああ、この曲、知ってる。
カザルスの「鳥の歌」だ。
 
内戦と、それに続く軍部独裁に反対して、
祖国スペインを後にしたカザルスが、
祖国への思いをのせて作った曲。
「鳥たちは、Peace Peaceと鳴くのです」
カザルスはこの曲についてそう語ったそうだ。
 
静かで、短い、チェロの独奏曲。
心に染み入るようなその美しい旋律に、
ドアマンをしながら、涙がこぼれて困ってしまったのだった。