まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

先日の「ちりとてちん」~第7話~

さあ、どんどん行きましょう!
 
今日のイチオシ!
「目立たんように脇役でおるんが、
案外ラクって言うかぁ、わろてられるって言うかぁ」
 
「その石かてぇ、A子が持っとったときほど輝いとらんのとちゃう?」
 
おじいちゃんが亡くなって9年後。
喜代美は高校3年生になっております。
A子こと和田清海と同じ高校、同じクラス。
ずーっとずーっとA子の陰に隠れて生きてきたB子こと喜代美が、
おじいちゃんの遺言通り「笑うて生きていく」ために選んだ方法、
それを端的に表しているのが今日のイチオシ!一つ目の喜代美のセリフです。
高校最後の文化祭でもステージ発表には参加しない。
授業中自分の得意な問題を出されても発言しない。
いつもいつもA子を持ち上げ、道化を演じて笑顔を見せる喜代美。
そんな自分を正当化するような喜代美のセリフに、順ちゃんは怒りを隠しきれません。
さらには、高校卒業後の進路についても、
先生に勧められるがまま、地元の短大に進もうかなあ、などと受け身の姿勢の喜代美。
その隣には、いつもいつも怒りを隠せない順ちゃんがいます。
さて、文化祭で三味線演奏を見せることになったA子は、
その指導を小梅に頼みたい、そしてB子こと喜代美にも一緒に演奏して欲しい、
と自宅にやってきます。
その時、ひょんなことから、A子と喜代美は、「思い出の石」を交換します。
9年前の遠足で拾った石。
A子のは、キラキラした水晶。
そして、喜代美のはなんだかよく分からないものが入っているただの石っぽいもの。
キラキラの水晶を手に入れた幸運に喜代美は大喜びしますが、
実はA子に渡った「ただの石っぽいもの」が、恐竜の歯の化石だったことが判明し、
A子は新聞に顔写真が載り、一躍スターになります。
取り替えたりしなければ良かった、と愚痴をこぼす喜代美に、
順ちゃんが放った言葉が、今日のイチオシ!二つ目のセリフです。
喜代美が持っていたままなら、あの石だって化石だと知れることもなく、
何十年経ってもただの石のままだっただろう。
そして、A子からもらった水晶だって、輝きを失ったんじゃないのか?
怒りに満ちた表情で言い放ち立ち去った順ちゃんと、茫然としている喜代美。
やがて、喜代美はA子からもらった水晶を海に投げ捨て、
小梅に「三味線を教えて!」と頼むのでした。
 
・・・あー、身につまされる。
ちりとてちん」の紹介で、よく「ヘタレなヒロイン」と表現されているのですが、
ヘタレって言うより、ネガティブだと思います。
多分、小浜(これは小浜が舞台です)に来るまでの喜代美は人生の主役だったのに、
小浜に来て、同姓同名の、表舞台で光り輝くようなA子の存在に、
喜代美は自ら日陰の方へと引っ込んでしまい、道化役に安住してしまうようになったのだと。
今の子たちは「キャラ」と言う言葉を使いますが、
喜代美自らが自分をそういう「キャラ」に定めてしまったようです。
そんな喜代美をずーっと見ている順ちゃん。
順ちゃんは「賢人」なのです。
悟っている・・・ように今のところは見える。
この先どうなるかは・・・見てのお楽しみ。
それにしても、喜代美と順ちゃんが座って話してたお寺の参道みたいなところ。
座ってた場所のすぐ後ろ、踏切も何にもなくてすぐ線路があって、
可愛い列車が通ってましたね。
あそこはどこなのかなあ。
一層福井に行ってみたくなりました。