まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

今日の「ちりとてちん」~第4話~

・・・いやあ、改めて見直してみると、
ちりとてちん」の密度の濃さに驚かされます。
今日の第4話なんか、もう大変でした。
これに匹敵する「濃い」番組と言ったら、
わたしは「未来少年コナン」くらいしか思いつかないなあ。
そんでもってその「濃い」番組を、
わたしなりにイチオシのセリフを元にして覚書にして行こうというんだから・・・大変。
 
特に今日はいい場面が目白押しだったので、
「今日のイチオシ」は特別に二つ!
 
今日のイチオシ~その1~
「なんぼ喧嘩しとる言うても親子やねんで、
顔見たらあんじょう仲直り出来る思うとった。
だけんどおかしなもんや、親子やさかい余計、
顔見たら素直になられへんのや」
 
一つ目のイチオシは、正典さんのセリフです。
正太郎と正典、いつもは優しい正太郎が正典には取り付く島もない物言いをし、
正太郎のためにと帰って来たはずの正典も、
その正太郎本人に向かって「帰ってきたったんや!」などと言い放ちます。
海を見ながら喜代美と並んで座った正典は、喜代美に昔自分が塗り箸の修業を放棄したこと、
兄弟子も心無い言葉を残して正太郎の許を去ったことを話します。
正太郎の箸づくりを継ぎたいと言う正典の熱意を知った喜代美は、
その通りを正太郎に話せばいいのに、と言います。
それに対しての正典の答えが、「今日のイチオシ」です。
・・・確かにね。
親子だからこそ、素直になることが出来ない。
それは、正典だけでなく、正太郎もまたそうなのです。
二人に仲直りしてもらいたいという、喜代美の真心に打たれた正典は、
土下座してまで正太郎に塗り箸を継がせてほしいと頼みます。
しかし、正太郎は「お前を許す訳にはいかんのや!」と突っぱねてしまうのです。
・・・正典からは見えなかったけれど、実は涙ぐみながら。
 
 
今日のイチオシ~その2~
「人間も箸と同じや、研いで出て来るのは塗り重ねたもんだけや。
一生懸命生きてさえおったら、悩んだことも、落ち込んだことも、
きれいな模様になって出て来る。」
 
・・・はい、ここ、わたしの今日の「号泣のツボ」でした。
正太郎さん、いいです。大好きです。
そして、このセリフ、本当に心に沁みる素晴らしい言葉です。
本放送でこの言葉を聞いて以来、わたしの人生が変わりました。
子どもの頃から辛かったこと、悲しかったこと、いろいろあったけれど、
恨んだり悔やんだりしてばかりいないで、
一生懸命生きていけば、きっとわたしだけのきれいな模様になるに違いない、
そんな風に思わせてくれた、宝物のような言葉なのです。
このあと、正太郎はさらに
「喜代美、お前はおもろい子ぉや。
おかしな人間が、一生懸命生きてる姿は、ほんまにおもろい。
・・・落語とおんなじや。」と続けます。
そして、仕事中いつも聞いていた「愛宕山」のカセットをかけてくれるよう喜代美に頼んだ直後、
工房で倒れてしまうのです・・・(涙)
あの「愛宕山」のカセットに、なぜ日付が書いてあるのか、その日付が持つ意味は何か。
実はそんな細かいところまで伏線が張られています。
そして、それが最終回までに見事に回収されていきます。
・・・なんて、うんちく垂れてる余裕も本当はないくらい、
今日のわたしは目からよだれが滝のように流れておいおい声まで上げてしまいました。
・・・正太郎さーん!!!