まだまだいなかのねずみ

日本の片隅で妻・母・非正規雇用者している栗ようかんの思索と日常

リニア新幹線ってどうなんだろう

品川から名古屋までリニア新幹線を通すって。
途中4か所の駅も決まったそうだ。
 
・・・本当に造るつもりなのかな、リニア新幹線
リニアモーターカーって、何だかそそられない。
ただ速いだけで、鉄道の「ロマン」が感じられないのだ。
景色が見えるのならまだいい。
品川~名古屋間の86%がトンネルだって。
そんなものに乗る人がいるんだろうか。
東海道新幹線より700円高いだけの運賃設定だって言うから、
もしかしたらビジネスマンなんかが乗るのかもしれない。
でも、そうしたら競合する区間東海道新幹線の利用客が減るのではないだろうか。
そんなことで巨額の建設費は回収できるのだろうか。
 
テレビで見たけど、途中の駅に決まった町の熱狂ぶり。
瓦せんべいに焼印押してリニアせんべいだって。
・・・ダメだよ、〇〇が出来れば人が来る、人が来ればお金が落ちる、
なんて安直に考えては。
以前住んでいた町もそうだった。
新幹線が延伸され、町は大変な熱狂ぶり、まさしく新幹線フィーバー。
さあ、人がどんどん来るぞ、温泉客は倍増、土産物の売り上げも伸びるぞ。
しかし、そうは上手く行かなかった。
新幹線が開通しただけで、見どころがある訳でも魅力がある訳でもない田舎町になんか、
誰も来るはずがなかったのだ。
むしろ、その町から新幹線に乗って人がどんどん出て行くようになった。
夏休みなどになると、TDLだのへ遊びに行く人で上り列車ばかり混雑し、
その町へ来る下り列車はいつまで経ってもガラガラだった・・・。
 
昔、ホバークラフトって言う乗り物があった。
空気を下から噴射して車体をほんの少しだけ浮き上がらせ、
水陸両用で進めるという乗り物。
わたしが子供の頃読んだ子供向けの科学雑誌では、
「どこでも走れる夢の乗り物」として紹介されていたっけ。
でも、結局全然普及しなかった。
何か・・・多分コスト的に採算が取れなかったとか、問題があったのだろう。
リニア新幹線ホバークラフトの二の舞になりそうなイヤな予感がする。
 
外国へ技術を輸出して建設費などを回収しようと思ってるらしいけど、
リニアモーターカーを走らせたい国なんかあるのかな。
軌道が真っ直ぐじゃないとダメらしいから、
狭かったり地形的に凸凹してたりする国では導入できないだろうし。
どこかの大学の先生も危惧してるみたいだけど、
本当にコンコルドみたいなことになりそうで怖い。
 
わたしが住んでたことがある町は、完全に方向を間違えた。
新幹線とは正反対に、SLを走らせれば、全国から鉄道ファンが来たのに。
あとは田舎のおばあちゃんの昔語りにグリーンツーリズム、レトロなボンネットバス
そういう風に田舎を売り込めば観光客が来ただろうに。
日本だってそうだよ。
速さや高さ、新奇さばかりを売り物にしていたのでは、
世界の国を相手に果てしない競争を続けて行かなくてはならなくなる。
老人ばかりの国になって行くというのに、それは酷なのではないかなあ。